【発災から1年2ヶ月】2024年石川県能登半島地震、そして能登半島豪雨

2024年1月1日に発生した、石川県能登半島地震から1年2ヶ月。さらに能登を襲った同年9月21日の豪雨被害からは、まもなく半年が経とうとしています。
 
ピースボート災害支援センター(PBV)は、地震発災翌日の2024年1月2日から現地入りし、引き続き現在も、輪島市と珠洲市に常駐して支援活動を行っています。直近1か月の出来事についてまとめました。

 

越冬支援~各地から届くあたたかな支援~

ヒートテックのご支援(輪島)

暦の上では春と言われますが、能登半島ではまだ厳しい寒さが続いています。
 
そんな寒さを乗り切るため、「避難生活を続けられている皆さんへぜひ!」との申し出をJapan Platform (ジャパン・プラットフォーム) を通じてユニクロさんからいただき、被災された方々に配布いたしました。
 
ユニクロさま、ご支援いただきありがとうございました。
 
 

スノーブーツのご支援(珠洲)

2月中旬。寒波が続き、珠洲市でも10㎝~30㎝くらいの積雪の日々が続いていました。
 
雪かきをしても、数時間後にはまた地面が真っ白。
「仕方ないね、冬だもんね」「滑ってひっくり返らないように気をつけないとね」「昔はもっと積もっていたんだよ」と、大変な中でも、今までの経験をもとに雪との生活をされている住民さん。雪にも負けず、過ごされていました。
 
そんな時に、オリンパスさんから「住民さんたちが必要な物の支援をできれば」とのお話をいただき、スノーブーツのご支援をいただけることになりました。
 
滑り止めの付いた暖かいスノーブーツを住民さんにお渡しすると、「これ、今一番欲しかった!」「買いに行かなきゃと思ってたんだけど、雪積もって、運転怖いからいけなかった」「まだまだ、寒い日が続くからね。これで暖かくお出かけができる」「こうやって今も困ってること何かなって考えてくれている人がいることが、本当に嬉しいね」と、皆さん大変喜ばれていました。
 
オリンパスさま、ご支援いただきありがとうございました。
 
 
 
 

能登の1年を九州でご報告

奥能登復興を願って。2月8日、北九州で行われたグリーンコープさんのイベント「OUR GREEN」グランマルシェに参加いたしました。被災地の復興支援として、奥能登のお店や支援団体を福岡へご招待いただいているのです。
 
能登半島地震・豪雨支援では、コネクトさんのご協力で、グリーンコープさんの商品を長期間にわたりご支援いただき、毎週たくさんの住民さんに継続的に食品をお届けすることができています。
今回のイベントでは、グリーンコープさん、コネクトさんと連携させていただいた活動報告の展示と、珠洲のお店(米、塩、昆布巻き、ポストカード、震災写真集など)の物販をしました。
 
 
ブースに立ち寄っていただいた方々とお話しすると、「まだ、避難所で生活さえれている方がいらっしゃるの?」「まだ、土砂崩れの場所があるの?」「水が出ない地域があるの?」と、今もまだ復旧段階という状況に驚いていました。そして、積雪の心配をしてくださる方も。
 
発災から一年以上経ち、被災地の報道も少なくなった今、今回のように市民の方々と直接お話しをし、現地の状況をお伝えしたり、応援してもらえる場を作っていただけたことはとても貴重な機会でした。
 
 
珠洲の商品を購入いただいた皆さまから、「少しだけど、協力させてもらいます」「がんばってね」「何もできないけれど、応援しています」とあたたかい言葉もたくさんいただきました。きっと、ご自宅に戻ってからも、奥能登の商品を食しながら、復旧復興を願い、思い出してくださっていることでしょう。私たちも皆さんからパワーをいただき、またこの福岡の方々のあたたかい思いを珠洲に持ち帰り、支援に繋げていきたいです。
 
また、同じくグリーンコープさんのイベント「OUR GREEN」グランマルシェが2月23日(日)福岡市でもおこなわれ、そちらにも出展いたしました。
 
今回、物販に出店させていただく商品のご協力をいただいた皆さま、ありがとうございました。
 
 

真冬の「まちのの湯」(輪島)

「ここのお風呂に入ると、寝る時までずっと体がほかほかと温かいんよ」
 
これは、輪島市町野町で入浴支援を続ける中で、「まちのの湯」を利用されている住民の皆さんから、よくいただく言葉です。
「まちのの湯」の源泉は温泉水ではなく水道水です。それでも、「温かい」と感じていただけるのは、私たちが整えた環境だけでなく、町野の住民同士の絶え間ない笑い声や会話が、心を温め、湯冷めしにくくしているのかもしれません。
 
 
被災から1年が経った2025年1月1日も、いつもと変わらず温かいお湯を浴槽にはり、「まちのの湯」は朝からオープンしました。寒波により40センチの積雪があった日も、雪かきをし、部屋を温め、皆さんをお迎えました。
 
 
笑顔あふれる住民の皆さんの姿を見ていると「まちのの湯」のサブタイトル 「心も体もあたたまるわいね」 という言葉が、まさに実現できたと感じます。私たちが設営した入浴施設は、単にお風呂に入る場所ではなく、個人のアイデンティティや尊厳を取り戻し、利用される地元住民の皆さんが自らコミュニティ意識を高く保ち続けてくれたことで、活気あふれる場所となりました。
 
「また明日ね」。帰り際に交わすこの短い言葉には、遠い未来ではなく、すぐそばにある明日を生きようとする、住民の皆さんの希望が込められています。
 
 
※入浴支援は2月末まで実施しました。
 
 

今後の活動予定

現在、毎日のようにいくつもの関連団体と、被災者状況の共有や課題、解決方法を話し合いながら活動を進めています。

これまでの活動のようすを40以上のメディア(新聞・ラジオ・ネットニュース・配信番組など)で取り上げていただいています。動画・写真・インタビューなどにて紹介されており、アーカイブもご覧いただけます。
 ⇒ メディア掲載情報はこちらよりご覧ください。

とくにこちらの動画では【震災から1年のようす】について、珠洲市に常駐しているPBVスタッフの大塩が大谷地区の案内・コメントをしています。ジャパン・プラットフォームの広報カメラチームによる丁寧な取材により、能登半島各地の様子が伝えられています。ぜひご覧ください。

◆被災地報告 「9月豪雨被災地の今」◆

今後も引き続き、中期的な支援のために、被災者の生活再建に関わる「コミュニティ形成(サロンの実施など)」「避難所運営サポート」「備品の提供(仮設備品支援など)」に力を入れていきます。

そのほか状況に応じて、「被災家屋の応急対応・保全」「災害支援のノウハウ提供や支援調整」「災害ボランティアセンター運営サポート」など、地元の団体や関係機関、支援団体と連携し、現地のニーズに合わせた支援活動を実施していきます。

<これまでの活動レポート>

 ⇒ 初動レポート
 ⇒ 発災から1か月レポート
 ⇒
発災から2か月レポート
 ⇒ 発災から3か月レポート
 ⇒ 発災から4か月レポート
 ⇒ 発災から5か月レポート
 ⇒ 発災から半年レポート
 ⇒ 発災から7か月レポート
 ⇒ 発災から8か月レポート
 ⇒ 発災から9ヶ月レポート
 ⇒ 発災から10ヶ月レポート
 ⇒ 発災から11ヶ月レポート
 ⇒ 発災から1年まとめレポート
 ⇒ 発災から1年1か月まとめレポート

 

長期的なご支援をお願いいたします

能登半島地震の支援のために珠洲市と輪島市に常駐し、さまざまな支援を行っていた体制をベースとし、9月21日の豪雨直後からすぐに行政、社協、支援者による三者会議を開催しました。それまでにも連携をしてきた現場の関係団体らは、チームに分かれて被害情報の把握と共有、断水地区への水や簡易トイレなどの物資支援など、協力して支援活動を進めています。
しかし、2度にわたる災害による被害は大きく、復旧は長期に渡る見通しです。

「2024年能登半島豪雨 緊急支援募金」
「2024年石川県能登半島地震 緊急支援募金」ご寄付は
こちらから

 

「災害支援サポーター」はこちらから

今後の長期にわたる支援は、継続的に支えてくださる「災害支援サポーター(マンスリーサポーター)」のお力が大きな助けとなります。ぜひ、長期的なサポートにご協力お願いします!

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