【発災から1ヶ月】2024年石川県能登半島地震、継続支援中

2024年1月1日に発生した、石川県能登半島地震から1ヶ月が経ちました。地震の被害に遭われた全ての皆さまに心よりお見舞い申し上げます。

ピースボート災害支援センター(PBV)は、発災直後に現地入りし、現地の団体や関係機関、支援団体と連携しながら情報収集・支援活動をおこなっています。

<発災後の動き>

1月2日 PBVスタッフ数名を現地に派遣
1月3日 炊き出し、物資配布
1月4日 物資配布等
1月5日 炊き出し等
 ⇒ 詳細な1月1日~の活動は【初動レポート】をご覧ください

また、1月13日には現地からオンライン報告会も実施しました。
 ⇒ レポートまたアーカイブ動画は【オンライン報告会】をご覧ください。

 

現在、こんな支援をおこなっています

PBVスタッフは珠洲市、輪島市などにて各支援団体や行政の方々と情報共有を日々おこないながら、連携して下記の活動を実施しています。

 

◆支援物資配布

珠洲市、輪島市の20ヶ所以上で、被災者の救命に関わる、水・食料・生活必需品などの物資を配布しています。

3日には、珠洲市内の指定避難所のほか、自主避難所や車中泊の方々が避難している場所など、複数箇所をめぐり発電機、ガスコンロ、ガスボンベ、食料、カイロなどを配布しました。

6日には、道路が繋がったばかりの地区に発電機、ガソリン、カイロ、水、食品を届けました。初めて支援物資を受け取られたとのことで、区長さんからは「本当にありがとう、涙が出そうだよ」とのお言葉をいただきました。民間の情報共有会議にて、孤立集落の情報を共有できていたことで、このような動きができました。

⇒ 現地での活動の様子を取材・インタビューいただきました(1月7日配信)

 

発災当初から、水、ガソリン、灯油などの【燃料】、避難所の【備蓄品】、電波がない状態による【情報】の不足が訴えられていました。また、支援活動や避難生活にあたっての生活用品も不足しており、10日以降には使い捨て歯ブラシ、マスク、消毒液、除菌用アルコールなども配布しています。

また、炊き出し提供と合わせて、必要なところには野菜などの食材もお届けしました。


 

 

食事支援(炊き出し)提供

発災から一ヵ月の間に合計4,000食以上の炊き出しの提供をおこなっています。

1月3日に七尾市の川端鮮魚さんにて地元の方々による炊き出し支援に協力しました。6日からは珠洲市内にて、19日からは能登半島の先端にある日置地区などにて炊き出しを継続的に実施しています。

 

<炊き出し例:直小学校(珠洲市)の場合>

1月6日に合計約200食(きのこご飯、わかめご飯、野菜や豆腐の味噌汁)を提供。以降は連日にわたり炊き出し支援をおこなっていることで、避難所の方々のオペレーションも完成されて一体感が生まれていきました。住民さんが調理や配膳を手伝ってくださるようにもなり、調理環境、健康、衛生面に配慮しながら協力して食事を提供しています。雪の残る寒いなかですが、避難所の方々にもご協力いただいているおかげで、スムーズに温かいお食事をご提供することができています。

また、学校では断水のためしばらくは給食が作れていません。11日に授業が再開したことから、連携を取りながら職員や児童への炊き出しも行っています。

大人数が避難していた指定避難所は、県内外の他の地域に移る1.5次避難や2次避難が進み、少しずつ過密状態が解消され人数が減ってきていることもあり、日々調整をおこないながら、必要な量の炊き出しを実施しています。

※写真)PBVのフードトラックプロジェクト「FooBour(フーバー)」についてはこちら

 

一方、各地の集落では、自主避難所が点在しています。道路状況が悪く、支援が届きづらいところでは、発災から数週間、お正月の食事の残りや畑の野菜を持ち寄ってなんとか持ちこたえていました。その負担を少しでも減らせるように、温かい食事をお届けしました。

 

資機材の設置および運営業務

大人数が生活する避難所では、断水などの影響で水回りが整っていません。給水、トイレ、シャワーなどの設置など環境改善に努めています。またそれらの運営業務をおこなっています。

 

支援調整と連携

上記に関連する団体連携や支援調整に関わる活動をおこなっています。

毎日のように関連団体は、被災者状況の共有や、課題、解決方法を話し合いながら活動を進めています。そのための情報共有会議の運営や、炊き出しの調整など、多くの支援団体が関わるからこそ必要な仕事です。

現場のスタッフは「現地のニーズに合った支援を被災者の方たちに繋げたい」との思いで、支援調整のためのミーティングや数えきれないほど電話のやりとりを続けています。状況の変化が激しいため、それぞれの場所の情報収集も必要であり、支援者同士でもその状況を理解して進める必要があります。お互いの情報共有がとても重要となります。

連日にように、様々な団体──これまでの被災地で協力してきた災害支援の団体、中間支援団体の仲間たち、市役所をはじめとした行政機関、生活支援の場で活動内容が重なる自衛隊など──と協働しながら、不休の支援活動が続いています。

 

※これまでの活動のようすを15以上のメディア(新聞・ラジオ・ネットニュース・配信番組など)にて取り上げていただいています。動画・写真・インタビューなどにて紹介されており、アーカイブもご覧いただけます。

 ⇒ 詳細はこちらよりご覧ください。 

 

今後の支援予定

現在は、ずっと車中泊だったPBVスタッフも屋根のある拠点がみつかり長期的な支援に備えています。

今後は上記の支援内容の継続に加え、中期的な支援のために、被災者の生活再建に関わる「コミュニティ形成(サロンの実施など)」や「備品の提供(仮設備品支援など)」に力を入れていきます。

そのほか状況に応じて、「被災家屋の応急対応・保全」「避難所運営サポート」「災害支援のノウハウ提供や支援調整」「災害ボランティアセンター運営サポート」など、地元の団体や関係機関、支援団体と連携し、現地のニーズに合わせた支援活動を検討していきます。

 

長期的なご支援をお願いいたします

インターネット上での各種寄付や、東京・福岡・名古屋・大阪・横浜での街頭募金を実施しています。長い目での支援の継続が必要です。引き続きのご支援、ご協力をよろしくお願いいたします。

 

「2024年石川県能登半島地震 緊急支援募金」ご寄付はこちらから

今後の長期にわたる支援は、継続的に支えてくださる「災害支援サポーター(マンスリーサポーター)」のお力が大きな助けとなります。ぜひ、長期的なサポートにご協力お願いします!

 

「災害支援サポーター」はこちらから

 

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