災害ボランティアセンター事例・豆知識 〜Vol.3〜

 

みなさんこんにちは、防災・減災教育担当の遠藤です。

災害ボランティアセンター(VC)に関する連続掲載、3回目となる今回は「災害ボランティア」についてお伝えします。

 

過去の記事はこちら

Vol.1「災害VC運営サポートってなに?」

Vol.2「困りごと(ニーズ)の把握」

 

PBVはこれまで、災害VCの運営サポートを行ったり、独自にボランティア派遣をする中でたくさんの災害ボランティアと関わってきました。

 

一緒に活動していて、いつも実感することがあります。

 

それは「人だからこそ、できることがある」ということです。

 

被災地には被災者の数だけ困りごとが発生します。

例えば住まいの困りごと。

 

水害で床上浸水被害があったお宅では

家財道具が濡れて使えなくなり、新しく買い替えなければならない。

流入した泥水が固形状に堆積。

不衛生で、悪臭と湿気が抜けず、家の木部が傷む原因に。

家の部材に染みこんだ水分が原因で、カビが発生。

カビを吸うことによる健康被害のリスクがある。

 

家に住み続けるために、まずは片付けと清掃が必要です。

 

でも・・・・

 

もしも誰にも助けを求めることができないと・・・・

 

例えばこんな被災者がいました。

  • 家族だけで炎天下の中何日も何日も泥だらけで、慣れない片付け作業を強いられる。頑張って頑張って頑張って心身の限界を迎え入院。
  • 片付けをあきらめて、不衛生なまま住み続ける人も。ある高齢のご夫婦は、濡れた畳にマットを敷いてかろうじて寝床を確保していた。
  • 持病を持ったご高齢の方にとっては衛生環境、ストレス、疲労などが引き金となり命に関わるケースも。被災後の過酷な生活の中で血圧が上がり心筋梗塞などで救急搬送。
  • さらには自分たちではどうすることもできない・・といって慣れ親しんだ思い入れのある家を手放さざる得ない人も出てくる。あるおばあちゃんは家から離れる時に「ご先祖様に申し訳ない」と涙を流していた。

など。

 

そんな困難な状況に置かれた被災者の悩みに応え、寄り添いながらたくさんの災害ボランティアが活動してきました。

 

 

 

ボランティアを依頼したことにより、その後の生活再建の道を見出すことができた被災者にたくさん出会いました。実際に聴いた被災者の声を紹介します。

 

  • 「片付けに来るたびに泥だらけの家を見て、もう住めないかもという諦めの気持ちがあった。でもボランティアさんによって家がきれいになっていくのを見て、また住みなおすことができるかも!って希望に変わった」

 

  • 「被災後すぐに業者さんに、片付け込みのリフォーム見積を取った。そのあとにボランティアさんに家財の搬出、かびている壁や断熱材の撤去、吹き上げをお願いした。そうしたら、その後の再見積もりが100万円以上下がったんだ。おかげで、必要な家具家電を買い揃える余裕ができた」

 

  • 「自分ではどうすることもできなかった。ボランティアさんに片付けや掃除をしてもらって、リフォームしてやっと住みなおせた。私にとってはボランティアさんに家をきれいにしてもらったことはもちろん嬉しい、でも私たちのために心配して駆けつけてくれる人たちがいる、そのことがもっと嬉しいの。見捨てられてないって思えた(一人暮らしの80歳の被災者)」

こういった声を聞くたびに、「人だからこそ、被災者にできることってあるんだなあ」と実感します。

 

起きて欲しくない、でもいつ起こるか分からない災害。

 

そんな時、被災者の生活再建への道を照らし、安心や元気を与える存在が必要なのではないでしょうか?

PBVは、災害ボランティアと共に活動してきた経験をもとに、災害ボランティアを養成する研修を全国各地で実施してきました。

これからも、一人でも多くの人が「知る」「踏み出す」「スキルアップする」場を提供し続けていきます。

 

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PBVは「災害ボランティア養成」他、防災・減災に係る様々な研修・講演に対して講師派遣を行っています。​

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