【女川】 地場産業を応援する。

先月18日、女川町基幹産業復興推進協議会の方々を対象に「消費者・小売流通が求める製造・品質管理セミナー」を開催しました。PBVではこれまで、事業者の方々とともに水産業再生や新しいチャレンジを目指すプロジェクトに取り組んできましたが、本セミナーもその一環としての開催です。

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プロジェクトパートナーは、パルシステム生活協同組合連合会の地域支援組織であるセカンドリーグ埼玉。パルシステムの皆さんには、東日本大震災の発災直後からボランティア活動に必要な資機材の提供や炊き出しへのご協力など、石巻市で行った支援に対して多大なサポートをいただいてきました。

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パルシステムとPBVが共同で行った炊き出し支援の様子(2011年5月)

 

女川町では震災からの津波によって街の80%が被害に遭い、工場などの漁業施設はほとんど失われました。震災から3年近く経ったいまの女川を訪れ、更地になってしまった姿を見れば、復興にあとどれほど長い時間がかかるのかを想像していただけると思います。

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2013年10月の女川町市街地の様子

 

PBVでは、入居前の仮設住宅への生活必需品(スターターキット)の運び入れに始まり、おながわ仮設コンテナ村商店街の店舗拡張サポートきぼうのかね商店街など仮設商店のCMづくりなど、女川町では主に生活と生業の再建をお手伝いしてきました。産業面での専門性があるわけではないので、大きな販路開拓といった直接的な支援はなかなか難しいのですが、これまで東北支援でご一緒した企業の流通や消費者視点を持った方々とつなげることぐらいであれば、私たちだってできます。

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店舗拡張サポートを行った「おながわ仮設コンテナ村商店街」

 

今回のセミナーは、新しく工場を作る際の衛生管理について知りたいという、事前のヒアリング調査を基に、衛生・品質管理について実施することになりました。

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ノウハウ提供には品質安全共同推進センター(JASMEQ)にもご協力いただき、今回の講師である日本食品衛生協会技術参与・麻布畜産大講師の佐藤邦裕さんをご紹介いただきました。佐藤さんは生協が取引をしている製造工場などに赴き、適正な衛生管理が行われているかをチェックし、評価・改善提案をしてこられた方。たくさんの現場を見てこられただけあって、消費者からのクレームの特徴(異物混入が一番多い!)、工場で起こりやすい問題(例えば、異物混入の原因など)、その改善のポイントなど、とても分かりやすく解説してくださいました。また、JASMEQの顧問である監物今朝雄氏にも講師としてお話をいただきました。参加者からは、「この話を聞いたことは私の財産です」というコメントもいただいたりと実施した甲斐がありました。

 

ただ、一方でこのテーマは、「まだ私たちには時期が早い」という声もありました。女川町では、地盤沈下や津波対策のため、水産加工団地の建設予定地は、かさ上げ工事が必要です。事前のヒアリング時点では、2014年1月にかさ上げ工事が終わる予定でしたが、2020年の東京オリンピック開催が決まったことも影響し、土木関連作業は半年近くずれ込んでしまいました。時期がずれ込むということは、土木費用・人件費も当初の計画より高くなります。

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東京での出来事、全国での動きの一つひとつが東北被災地の復興に大きく関わっていることを改めて感じました。自分たちの暮らしと東北の復興はつながっています。そのことに対して無意識になってしまうことを「風化」と言うのかもしれません。東北被災地の事業者の皆さんが置かれる環境はますます厳しくなっているのかもしれませんが、私たちにできることを見つけ、一緒に水産業の再生にも取り組んでいきたいと考えています。

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次回のセミナーは今月2月。
「地域資源を活かした魅力ある事業・製品づくりを目指して」をテーマに女川町と石巻市でも開催します。ご興味のある事業者の皆さん、ぜひご参加ください。

● 2月22日、女川町でのセミナー案内は コチラ (PDF/472KB)

● 2月23日、石巻市でのセミナー案内は コチラ (PDF/588KB)