「おながわ仮設コンテナ村商店街」店舗拡張サポート作業完了!

お花屋さん、美容室、電気屋、雑貨・食料品店など、町民の雇用と生活を支える8店舗が入った「おながわ仮設コンテナ村商店街」。大工ボランティアによる、本格的な店舗拡張サポート工事が完了しました。

 

この仮設商店街は、昨年7月にNGO「難民を助ける会」から提供を受けたコンテナ内で営業を始めました。しかし、「外にも商品を陳列できる棚がほしい」「お洒落な商店街にしてもっとお客さんに来てほしい」など、開設だけでなく、商売の継続への支援を必要としていました。


依頼を受けた昨年12月頃、作業前のコンテナ村商店街。

 

昨年末にご相談をいただいた時には、「地元業者の雇用を奪うのでは?」と、二つ返事で引き受けたわけではありません。しかしながら、店舗拡張のためのウッドデッキなどを作るための木材の調達は進んでも、肝心の図面や請け負う業者がいません。もちろん業種によりますが、「仕事がない」のではなく、現役世代の人口流出などにより、最低限の復旧・復興作業以上の肉体労働や専用業種の人手が足りない、という矛盾も東北沿岸部が抱える悩みでした。

仮設商店街とは言っても、まだ数ヶ月・数年の利用が見込まれる施設。多くの人が使うデッキや壁・屋根は、小さな狂いが怪我のもとになったり、木材の伸縮などを計算して設置しないと、すぐにボロが出てしまいます。

 

名乗りを上げた「職人ボランティア」たちのチームも、慎重かつ、お店や利用者の方々とコミュニケーションを取りながら、作業を進めていきました。ウッドデッキ設置後も、雨風を凌げるようにと作った屋根には雨どいを、お店の入り口は高齢者向けにスロープを付けてみたり、防腐剤の塗るとともに次回の再塗装のタイミングをアドバイスしたり。

決められた事を機械的にこなすのではなく、利用者にとって何が一番なのかを一つひとつ相談・確認しながら作業を進めることができるのも、利害に左右されないボランティアだからこその強みです。

 

今後も、太陽光パネルの設置や細かい雨水・断熱対策、もちろん定期チェックやメンテナンスなど行う予定ですが、何ヶ月もかけて毎日少しずつ作業を進め完成したのは、小ショッピングモールさながらのちょっと素敵な商店街。中庭には、バザーやカラオケ大会を楽しめるような工夫もされています。


お洒落生まれ変わった商店街。たくさんの方に来て欲しいですね。


中庭ではカラオケ大会も。今後はバーベキューイベントなども計画中!?

 

山肌のコンクリートに描かれた目印の「笑顔で復興営業中!」という文字。その名の通り、これからも町民の方々の笑顔と活気が集まる賑やかな商店街になることを願っています。