石巻からのお手紙 - 鹿妻保育所の子どもたちと先生 -

石巻市立鹿妻保育所の子どもたちと職員の皆さんから「3・9レター」が届きました。

震災から間もない頃は炊き出しや清掃で、渡波保育所と一緒になってからは企業からご提供のあった空気清浄機を届けたり、砂場を作ったり、お花を植えたり。鹿妻保育所には、思い出がいっぱいです。


※「3・9レターキャンペーン」に届いたその他のお手紙は コチラ

 

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みなさま、お変わりございませんでしょうか。

あの日から、二年が過ぎようとしています。手探りの月日でした。
それまでは、見ず知らずだった全国のみなさまから、あたたかいご支援をいただき、子ども達とともに、たくさんのありがとうを胸に過ごして参りました。
そして、いろいろな方とご縁を頂き、お友だちになることが出来ました。

 

あたらしいお友だちの泣き声が、少しずつ小さくなり、砂場で団子作りをしました。近くの池に桜の花を見に行きました。水面を花びらがおおい、ピンクの池でした。じっと花びらが動くのをみていました。気持ちのよい風でした。

 

暑い暑い夏でした。毎日プール遊びをしました。
水鉄砲もシャボン玉もせんたくごっこも、はだかんぼで楽しみました。かきごおりも食べました。
ひよこ組(1歳児)の新しいお部屋もできました。

 

運動会 力いっぱい走りました。
重い太鼓もなんのその、がんばって演奏しました。大きくなったんだって思いました。一緒に遊んだ渡波保育所のお友だちが、仮設保育所が出来て、お別れしました。畑で育てたさつまいもで、焼き芋をして食べました。

 

寒い寒い冬でした。雪もたくさん降りました。発表会で孫悟空をしました。小さいクラスのお友達も、かわいい劇をしました。お別れの遠足にお母さんと行きました。仙台までバスで行きました。とっても楽しい日でした。

 

また、春がきます。もうすぐ一年生です。
先生達は、あなたたちが大きくなっていく時間を、いっしょにいられてうれしかったって・・・ ぎゅっと抱きしめます。そして、元気でねって言います。そして、さようならをします。

 

たくさん、たくさん辛いことも、悲しいことも、恐いこともあったよ。今でも思い出すと胸がきゅってなる。でも、楽しい毎日を重ねていくよ・・・大きくなっていくんだ。たくましく大きくなっていくんだ。先生達は、取り戻すっていうけど、僕たちは作り上げるんだ。未来を・・・

 

ありがとう。言い尽くせない感謝を伝えます。ありがとう。
サンキューの日によせて・・・

 

平成25年3月9日

石巻市立鹿妻保育所
子ども達・職員一同