千葉県南部では台風の影響で多くの家屋の屋根が被害を受けました。PBVでは、千葉県鋸南町を中心に支援活動を継続しています。2019年の9月に発災しましたが、未だに屋根の修理ができていない家屋が多いのが現状です。
地元の業者や県外の団体が順番に修繕をしてくれていますが、全ての家屋が修繕されるのには1年以上かかるかもしれないと言われています。そのため緊急措置として多くの屋根にはブルーシートを張っていますが、これは定期的に交換する必要があります。比較的耐久性の高いシート等を使用していますが、それでも日々雨風にさらされたりすると劣化していきます。梅雨明けには多くのブルーシートが劣化し、再び雨漏りがしてしまうお宅も出てくるかもしれません。その影響で、長期間雨漏りにさらされるお宅が出てくる可能性もあります。住民さんも「いつブルーシートが破けてしまうのか」と不安に思う日々を過ごしています。これらのブルーシートは消防団の方やボランティアの方々が張ってくれていますが、人数も技術もまだまだ足りない状況が続いています。
そこで千葉県が主催して、「ブルーシート展張の現場講習プログラム」を実施することになりました。これは2019年度に千葉県が消防士等を対象に実施したブルーシート展張講習の座学受講者608名を対象としたプログラムです。昨年の講座を受講している人を対象にPBVスタッフが現場講習を行います。
この現場講習を新たに始めることにより、現在、問題となっている家屋の雨漏りなどを具体的に解決するとともに、千葉県内の地元の担い手を増やすことに繋がります。この取り組みを継続することにより、より早く多くの屋根を修繕することにも繋がりますし、今後同じような自然災害が発生した場合に、ノウハウを活かすことができます。なにより、住民さんが安心して生活を送ることができます。
さっそく6月26日から講習がスタートしました。「親戚の屋根の修繕に役立てたい」と参加された方もいました。多くの参加者は屋根の上の作業に慣れていませんでしたが、それでも懸命に現場講習を受けていました。
この現場講習は複数の団体と協力して、今回の現場講習を実現しました。現場講習を他の団体と一緒にやるということはPBVにとっても初めての試みとなりましたが、各団体のノウハウを活かし、自分たちだけではできなかったことが実現できたと感じています。今後もこのつながりや取り組みを活かして、台風の被害にあったお宅の支援を続けていきます。
現在、講習会は8月7日までの日程が発表されています。
プレリリース等は千葉南部災害支援センターよりご確認ください。