【初動レポート】2024年石川県能登半島地震、現地支援中(※随時更新)

2024年1月1日午後4時10分ごろ、石川県能登半島地震が発生しました。

地震の被害に遭われた全ての皆さまに心よりお見舞い申し上げます。

被害は甚大で、その規模や被災状況はまだわかっていません。
現在も強い余震が頻繁に続いており、安心して眠れない不安が続いていることと思います。
まずは身の安全の確保とともに、少しでも厳しい寒さをしのげるよう、私たちも務めます。

能登半島は2023年5月にも震度6強の地震に見舞われ、ピースボート災害支援センター(PBV)も支援に入っていた地域です。

今回、PBVは発災直後に現地入り。現地の団体や関係機関、支援団体と連携しながら、情報収集・緊急支援を行っています。こちらでは現地の様子と、初動活動をまとめました。(※定期更新予定)

 

【1月1日】発災→緊急支援募金の立ち上げ

発災直後、情報収集を開始。被害の大きさを受けてすぐに緊急支援募金を立ち上げました。

2024年石川県能登半島地震 緊急支援募金

能登地方では2023年5月にも震度6強の地震に見舞われ支援活動を行っていましたが、「前回の比ではないほど多大な被害が出ている」こと、最端の珠洲市は道路が狭く支援に入ることも困難な地域であることなど、昨年の支援の経験を踏まえて各所連携をとり合い、スタッフ派遣の準備を進めました。

 

【1月2日】先遣スタッフ、現地入り

富山、岐阜、東京、佐賀などより、スタッフが現地へ向かいました。

PBV東京事務所からは、早朝より発電機やガスボンベなどの物資を積み込み出発。道路状況を見ながら安全に行けるルートで向かいました。

九州のPBV佐賀事務所からも、トラックに物資を積み込み、石川県へ出発しました。

道路はひび割れ、脇道に雪が残るなか、石川県に到着。各地から駆け付けたスタッフたちが合流し、現地の被害状況や支援状況を確認します。現地団体やほかの支援団体と連携をとりながら、必要な支援を検討していきます。

 

【1月3日】炊き出し、物資配布

断水が続いている石川県七尾市。冷たい雨がしとしと降っています。

朝9時より、市内の川端鮮魚さんにて地元の方々による炊き出し支援のお手伝いをさせていただきました。メニューは中華丼。仕込みを終え、12時に炊き出しスタート。そこから2時間30分で250食ほどを提供しました。

 

また珠洲市では、物資配布を行いました。

​珠洲市では6000世帯のうち、4000〜5000世帯が自宅に住めない状況と発表されています。スタッフは指定避難所のほか、自主避難所や車中泊の方々が避難している場所など、複数箇所をめぐり物資(発電機やガスコンロ、ガスボンベ、食料、カイロなど)を配布しました。

​どこでも聞こえてくるのが、水とガソリンなどの【燃料不足】です。また避難所の【備蓄品】も底をつきかけているとのことで、あらゆる物資が足りていません。加えて電波がない状態が続いていることもあり、【情報】が届かない地域も多くあります。​

 

【1月4日】物資配布

引き続き、珠洲市にて物資配布を行なっています。

支援に伺うにも、電波や道路状況が悪い状況です。また、被災したご自宅から寝具など取り出される方もいらっしゃるなか、昼夜問わず余震が続いています。困難な環境ではありますが、各団体と連携をとりながら、厳しい寒さや余震のなか不安が募るだろう被災された方々に少しでも寄り添えるよう活動していきます。

 

【1月5日】物資配布

引き続き、珠洲市にて物資配布(不足が訴えられていた水やガソリンといった燃料など)を行ないました。

物資配布の手順や必要とされる現地の要望、今後の展望など、現地で支援活動をされる方々や新たに支援に入られる国内外の団体の方々とも情報交換し、連携をとって活動を進めています。

 

【1月6日】炊き出し・物資配布

県外からもスタッフが、不足する物資の供給など行っています。徐々に通行できるところは増えていますが、道路の状況はまだ厳しいです。未だ孤立している集落もあります。支援側の食事やトイレ事情も困難ななかでの活動が続いています。

 

本日は、二手に分かれて活動を実施しました。

1チームは、昨夜道路が繋がった地区に発電機、ガソリン、カイロ、水、食品を届けました。区長さんにこれから各世帯に配布いただきます。初めて支援物資を受け取られたとのことで、「本当にありがとう、涙が出そうだよ」とのお言葉をいただきました。

民間の情報共有会議にて、孤立集落の情報を共有できていたことで、このような動きができました。

もう1チームは直小学校にて炊き出しを実施し、250食以上を提供しました。
メニューはきのこご飯とわかめご飯、野菜や豆腐の味噌汁です。

「温かい食事が久しぶりでとても活力がでました」との声を多くいただきました。

また、こちらのトラックは2日にPBV佐賀事務所より物資を積み込み出発した「フードトラック」です。
佐賀県大町町と連携し、災害時はフードトラック、平時は無人フードバンクとして活動します。

 

また、全国各地で街頭募金も開始しました。この日は東京・高田馬場にて。来週以降は大阪・福岡でも予定しています。(実施日程の詳細は各SNSをご参照ください)

 

現地では大雪の日もあります。各自治体や支援団体と協力しながら、状況とニーズに合わせて臨機応変に判断しながら、長期的な支援を見据えた活動を行っていきます。​

 

余震が続くなか、長期化の恐れ

最大震度7の揺れの観測以降、2日間で震度1以上の余震が500回以上発生し、6日には震度6強のに大きな揺れもありました。夜間も揺れが何度も起こり、被害に遭われた方々も支援者の方々も寝不足が続きます。また、珠洲市は電波状況も悪く、なかなか現地の情報を発信することが困難でもあります。

被害の全容もまだ不明です。

今後、長期的な支援・復旧活動が見込まれます。

 

多くのあたたかいご支援をありがとうございます

発災直後より、国内外を問わず、多くの方からの心強い支援をいただいています。

新年早々の大きな被害に、多くの方が心を痛め、心配を寄せていることと思います。皆さまからお預かりしたご支援を適切に現地に届けるため、各支援団体や地元の団体・行政などと連携をとり、必要なニーズを調査し支援内容を決め、実行していきます。

引き続き、ご支援ご協力お願いいたします。

 

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