2021年2月に発生した福島県沖地震の被害を受けた宮城県山元町で支援を開始してから約2か月ちょっとが過ぎました。地震が発生してから11週間が経った4月30日、宮城県山元町災害ボランティアセンター(災害VC)は閉所となりました。以降は、通常のボランティアセンターとして運営が継続されます。
地震被害でも、屋根瓦などが崩れたり破損する被害が発生します。災害VC立ち上げ後、山元町社会福祉協議会からの要請により、PBVでは千葉県の台風被害で屋根補修の経験のあるスタッフを派遣しました。災害VCとしてうけた最後のニーズを5月1日に対応完了し、残りのニーズがゼロになったタイミングで3回目の常駐活動を終えて千葉に戻りました。
災害VCを通して、さまざまなお家の修繕をさせていただきました。当初、住民のなかには東日本大震災のときと比べると被害が小さいと感じている方が多く、なかなか困りごととして声が上がってきませんでした。1人ひとりのお宅を調査したり、近隣の住民さんやご家族からの依頼でつながり、結果的には多くの屋根のブルーシート展張を行うことができました。また、山元町にはブルーシート展張ができる地元の方がいなかったので、今後も支援の担い手が増えるように人材育成もおこなってきました。
一時的に雨漏りなどを防ぐための屋根補修なので、残念ながらブルーシートはいずれは劣化します。あくまでも工事までの仮修繕ですが、業者に依頼が殺到しており、工事開始が今年の夏になるお宅や、未だに日程が決まっていないお宅もあります。そんな中、東北でももうすぐ梅雨の季節がやってきます。何日も雨にさらされれば、また修繕が必要になるお宅も発生してくるかもしれません。
2019年の台風15・19号で被災した千葉県では、今もなお、シートのかけかえをはじめとした屋根の応急対応ニーズが絶えません。また、室内浸水によるカビ被害などの対応も継続して行われています。
山元町においても、取り残される被災者を出したくありません。PBVは、引き続き山元町社会福祉協議会や山元町役場をはじめ、今回の滞在中に活動を共にさせていただいた OPENJAPANさんとも連携をとりながら、支援活動を継続してまいります。
◆2021年福島県沖地震 緊急支援募金