【新宿】多文化共生と防災・減災を考える町歩き (後半)

町歩き後半は、いよいよ高田馬場へ。

 

JR、西武新宿線、地下鉄東西線の連結駅でもある高田馬場駅は、区内でも新宿駅に続いて人の出入りが激しい場所。発災時の帰宅困難者の対応は、ここでも求められることになるでしょう。

 

高田馬場3丁目にあるPBV事務局に到着した参加者を待っていたのは、この日、町歩きの案内人を務めていただいた共住懇の山本重幸さん。大久保地域を中心に、多文化共生や防災について取り組んでいらっしゃいます。


案内人を務めていただいた共住懇の山本さん(一番右)

 

概要を頭に入れ、歩くルートを確認した参加者は、2つのグループに分かれて歩き始めました。

坂道が多いのも、この辺りの特徴。高齢の方々など、発災時の避難には苦労するかもしれません。

 

揺れで落ちてしまいそうな看板を発見!
そのほか、よく見かけたエアコンの室外機なども注意が必要ですね。

 

防災対策の消火器や消火栓。大通り沿いには設置してありましたが、一番火災が怖い路地ではほとんど発見できず・・・。

 

町中でよく見かける周辺地図。20年前に設置されたものでした。
こういった地図に避難場所が記載されていれば、いざという時に役立ちそうなのですが・・・。

 

そして、ここ高田馬場もまた多国籍なお店が多い場所。
特に最近は、ミャンマー(ビルマ)系の住民が増えているそうです。

 

東京都や新宿区からの公式なインフォメーションは、日本語、英語、中国語、韓国語の4言語。
ところどころで、4言語表示も見かけました。

けれど、新宿区にはなんと119ヶ国の住民が住んでいるとのこと。発災時は、通訳ボランティアやそれぞれの国との関係が強いNGO/NPOも協力できるようにしたいですね。

 

災害時要援護者の存在や事前登録によるサポート制度についても知ってもらおうと、特別に車椅子体験も。見える景色が違ったり、ちょっとした段差で先に進めなかったりと苦労したようです。また、今回は外国人参加者がボランティアとして手伝ってくれましたが、発災時もこうやって助け合いたいですね。

 

普段は10分ほどの距離ですが、今回は45分程かけてじっくりと回りながら歩くことで、多くの気付きがありました。事務所に戻ってからは、その気付きをまとめて発表。山本さんによる解説により理解を深め、自分たちにできることも考えることができました。

 

そして、今回の一番の成果は、もしかすると新宿区内のNGO/NPO、社会福祉協議会、行政、大学など、災害支援の現場で協力すべき団体同士が集まったことで、いくつかの共通認識を持てた、ということかもしれません。「顔の見える関係」と「同じ目標」をつくる、こういった学びと出会いを、もっともっと育てていきたいと思います。

 

 

p.s. 終了後は、高田馬場らしく、ミャンマー(ビルマ)料理屋さんで懇親会を行いました。美味!オススメです。