『イシノマキにいた時間』 福島カツシゲさんインタビュー(後編)

Q:
ちょっと話は変わりますが、カツシゲさんには福島支援への協力もしていただいています。寄付サイト「JustGiving」での「福島子どもプロジェクト」へのチャレンジについても、教えてください。

 


福島カツシゲさん。『イシノマキにいた時間』の本番前(6月29日、石巻市の東浜小学校)

 

 

A:
石巻に入り込んで支援してるんで、なかなか関われるきっかけがなかったけど、ずっとやれることは探してました。はじめに意識したのは、原付で石巻に向かう時。「がんばろう!福島」という看板を見て「俺、頑張ってるでぇ〜!」って、元気をもらいながら、時速30kmで国道4号線を走ってました。


2011年5月、原付バイクで石巻専修大学にやってきた福島さん。

 

Q:
ああ!自分への応援に見えたんですね(笑)

A:
「福島(カツシゲ)が、福島を応援する」は当然でしょ。

まあ、そういうのは置いといて、例えば北海道の富良野にも福島から避難して移住している子がたくさんいる。本来、外で遊ぶことが仕事の子どもらが、それができんって、どんだけ辛いんやろと。そんな時に、PBの福島プロジェクトを聞いたら、それには福島(カツシゲ)も参加しますってことになるでしょ!

富士山にも0合目から登ったことあるし。一番下は1合目やと思ってたから、3時間半かけて辿りついたのが1合目で、歩き始めが0合目やと知った時は心折れそうやったもん。あれはしんどかったわ(笑)


福島さんは3年ほどを富良野で過ごした。(写真提供:福島カツシゲ)

 

Q:
何やってるんですか!(笑)
で、富士山つながりもあって寄付チャレンジが「友だち100人いてるかな?」と。

A:
そう。携帯の登録数は100人越えてるけど、俺のことを友達やと思って応援してくれる人が、ホンマに100人おるかな?と。別に寄付で応援してくれるから友達というわけちゃうけど、その辺は大人なんやから。ねぇ?

 


『イシノマキにいた時間』の本番前、楽屋で稽古中。

 

Q:
はい。僕も、お友達させていただきました。ありがとうございます。

A:
チャレンジはクリアしたら、ブログで100人ちゃんと紹介しようと思ってます。

 

 


『イシノマキにいた時間』の石巻公演を終えて。(7月1日、石巻市の東浜小学校)

 

Q:
では、最後にもう一度『イシノマキにいた時間』について。これからの活動予定を教えてください。

A:
7月28日が鹿児島公演。その後は、9月に富良野が決まってて、12月に札幌。1年4ヶ月が経って、これからドンドン震災の情報は減っていくし、本当に伝 えたいことが薄れていく中で、北や南や西や、ボランティア活動や東北との温度差がある場所でやっていきたいと思ってます。

そのためには公演 を見に来てもらって、さらに呼んでくれるのが一番嬉しいかな。さすがにツテのないとこで、芝居小屋探したりは無理あるからね。今は、より多くの人に伝えた いので、映画とかにできないかなって思ってて、ちょっと動き出したりもしてるとこです。なぁ、どっかにお金落ちてないかな?(笑)

とにかく、まずは、一番見て欲しかった石巻公演が、無事終わったから、こっからやね。

 


『イシノマキにいた時間』より。(7月1日、石巻市中央公民館)

 

Q:
カツシゲさん、今日はどうもありがとうございました。

A:
こちらこそ。スケジュールは相変わらず超過密やけど(笑)、何かあったらまた言ってね。

 

(終わり)

 

photo:Shoichi Suzuki