ピースボート災害ボランティアセンターの“親”である国際交流NGO「ピースボート」。地球一周の船旅の実施回数は、今年で50回目を迎えます。昨年の震災直後に日本を出航した「第73回クルーズ」では、各国で石巻の被害状況とボランティアの活動を伝える写真展を行いました。今日は、震災から1年、その寄港地のひとつであるスペイン・バルセロナのパートナーから届いたご報告を紹介します。
現在航海中のクルーズでも継続している写真展“Standing Together! Standing Stronger!!(立ち上がろうともに、そして強く)”は、福島の暮らしや最新の石巻・女川での活動写真を加え、東北を応援してくれた世界各国への感謝の気持ちと、まだまだ続く復興への努力を伝えるもの。
国内でも情報が混乱した震災から数ヶ月の間は、各国を訪れる度に、東北の現状について尋ねられました。原発事故のシーンや、津波が街を飲み込む瞬間などの映像は世界中のテレビで放送されたものの、そこに暮らす人々や支援現場の様子までは、なかなか情報が届きません。世界16の寄港地で上記写真展を行った昨年4月~7月の「第73回クルーズ」では、訪問した時だけでなく東北のことを知るきっかけに、と使用した写真パネルを各地へ寄贈してきました。
寄贈した写真は、各地のチャリティーイベントなどで自由に使用していただいていますが、今回は、そのひとつスペイン・バルセロナから、ふたつの近況報告をいただきました。
まずひとつ目は、バルセロナ在住の日本人音楽家を中心とした「フォルサジャポ」のメンバーによる震災復興支援チャリティー・クラシックコンサート。
コンサートは、2011年12月4日、カタルーニャ州テラサ市の協力の元、市立音楽ホールにおいて行われました。震災から時間が経っていることもあり、「スペインでももう一度日本の被災地のことを考える機会をつくりたい」ということで、チャリティー先となる「ふんばろう東日本」の活動紹介ビデオが流されたり、応援メッセージの受付コーナー、カバ(カタルーニャ地方のスパークリングワイン)を片手に被災地のことを語り合うスペースなども設けられたようです。
ピースボートで寄贈した写真パネルもロビーで展示されたのですが、その場にお越しになった日本総領事の方からは、3月の震災一周年の行事でも使いたいとお話があったとか。
もうひとつは、今年の3月11日に行われた黙祷集会“Un año después”。
日本時間の14時46分(スペイン時間では午前6時46分)に、バルセロネータ海岸で、1分間の黙祷を捧げられました。大々的な告知をしなかったものの100名以上の方々が集まり、日の出を見ながら、被災地への想いを寄せました。
日本のテレビなどでも、各国での3月11日の様子が放送されていましたが、本当に今回は世界中から多くのご支援をいただいています。また折を見て、インターナショナル(国際)・ボランティアの活躍を含め、ピースボートを通じて寄せられた海外からの支援についてもご報告したいと思います。
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最後に、お知らせが遅れてしまったのですが、現在航行中の「第75回クルーズ」では、写真展に加え、ちょっと面白い活動が行われています。
その名も「On the Road WORLD元気神輿」。
石巻ではともに活動するNPO法人オンザロードが企画したもので、メンバーが石巻で手づくりしたメッセージ付きの御神輿と地球一周の船旅に乗り込み、各国の人々と一緒に元気に担いで東北の復興を応援しています。
facebookをご利用の方は、彼らのレポートもぜひご覧ください。
各国での様子がアップされていますが、ひとまずタヒチでのPhotoレポートは コチラ
帰国まであと1ヶ月、残りの国々でも元気に担いで来てください!