【発災から1年5ヶ月】2024年石川県能登半島地震、そして能登半島豪雨

2025.06.01
　
2024年1月1日に発生した石川県能登半島地震から1年5ヶ月。
追い打ちをかけるように能登を襲った同年9月21日の豪雨被害からまもなく9ヶ月が経とうとしています。
 
ピースボート災害支援センター（PBV）は、地震発災翌日の2024年1月2日から現地入りし、引き続き現在も、輪島市と珠洲市に常駐して支援活動を行っています。直近1ヶ月の出来事についてまとめました。

 

輪島・珠洲のいま​

輪島・珠洲では今も復旧復興・支援活動が続いています。
輪島市町野町では、9月の豪雨で中心部を流れる鈴屋川があふれ、地震で残っていた家屋や納屋も流されてしまいました。2024年1月の地震で亀裂が入っていた山は、9月の水害でさらに山崩れが発生してしまい、一時は復旧していた町野町までの道もふたたび通れなくなってしまいました。

その他の動画はこちらからご覧ください

【輪島市町野町鈴置地区のようす】
【輪島市町野町金蔵地区・南志見のようす】

 

支援活動のようす

ガッパロックス イシカワに参加しました​

2023年奥能登地震支援での連携による繋がりから、5/10に石川県で開催されたチャリティーフェス「GAPPA ROCKS ISHIKAWA（ガッパロックスフェスイシカワ）」に協力団体として参加しました。

PBVは、活動紹介と、被災地で支援物資支援をするキッチンカー（フーバー）の展示を行いました。

キッチンカーでお店屋さんごっこを楽しむお子さんなど、乗って楽しまれている方もいらっしゃいました。
お客さんも能登の皆さんも、支援者もスタッフの方も終始笑顔でした。

今回、大きなフェスで支援ブースを作っていただいたことに感謝いたします。
普段は災害支援に関わりのない方へも、現状をお伝えすることができ、興味を持ってもらえるきっかけを作ることができました。

能登では「いまだに断水している地域があること」や「悪路や土砂崩れなどの不安を抱えながら生活していること」など、報道が少なくなり、伝えられなくなった現状があります。
それらをお伝えし、まだまだ支援が必要なことを知っていただくきっかけとなりました。

ご来場の皆さま、ありがとうございました！
GAPPA ROCKS ISHIKAWAを企画、準備いただいたスタッフの皆さま、アーティスト、アスリートの皆さま、連携団体の皆さま、ありがとうございました！
今回の繋がりを大切に、今後の支援にも繋げていきたいと思います。

 

 

交流拠点「まちのの間」オープン（輪島）

2025年5月13日、輪島市町野町の東大野プール駐車場内に、交流拠点「まちのの間」がオープンしました。

この場所は、町野町の皆さんがほっとできる、“あたたかいリビング”のような場所。私たちが2025年度に輪島市で展開するコミュニティ支援「よっていかん家（け）」の一環として生まれた、町野の新たな交流拠点です。

　まいにち
　ちょっこし
　のぞいていかんけ。

ふらっと立ち寄って、誰かと顔を合わせて、ちょっと話す。
そんな日常のひとコマを一緒にすごしたくて、2月に幕を閉じた入浴支援施設「まちのの湯」の次のステップ「まちのの間」がはじまりました。

　
オープン初日。
10時から19時までのあいだに、61名の町野の方々が立ち寄ってくれました。
お散歩の途中に、仕事の帰りに。「久しぶりー」「ただいまー」「また明日ねー」そんな声が飛び交い、たくさんの笑顔に出会えた一日でした。

“コネクト”さんが町野のために用意してくれたコンテナの中は、24畳の広々としたスペースです。

外にはテーブルや椅子、ベンチも設置されています。このベンチの一部は、“ぼ活”のみなさんが心を込めてつくってくれたものです。

また、コンテナの設置には、“結”や“ONETEAM”の皆さんの力も。

いくつもの想いと手が重なり、今日という日を迎えることができました。

これから「まちのの間」が、町野町の誰かにとっての、「なんとなく行きたくなる」ような、そんな居場所になっていきますように。

当日の様子を動画にまとめましたので、ぜひご覧ください。

 

コミュニティ支援 “よっていかん家”（輪島）

ここ町野町に、まちのの間がオープンして2週間が経ちました。
 
 
今日も、誰かが花を持ち寄ってくれたり、まだ訪れたことのない友人を連れてきてくれたりする光景が見られます。
昼休みにほっと一息つきに来てくれる人もいれば、洗濯の合間に立ち寄ってお喋りする人もいて、新しい出会いが生まれてもいます。ここで待ち合わせて買い物に出かけたり、親戚が集まって団らんの時間を過ごしたり、子どもたちが集まって宿題をしたりと、思い思いの過ごし方をされています。
 
「町野のみなさんのリビング」として、この場所が自然と人の行き来の中にあることに、日々あたたかさを感じています。
 
 
目的があって集まることも大切だけれど、たとえ予定がなくても、ふらっと来れば誰かがいる。そんな安心感も、この場所の大切な価値だと感じています。
 
どんな縁かは分からなくても、人が集い、ほんのひととき、同じ時間を過ごす。
その偶然の積み重ねが、やさしい空気をこの場に育ててくれています。
そしてここが、「答えを出す場所」ではなく、必要な人や場所へ自然とつながっていけるような、“つなぎ先のヒント”が見つかる場所になっていけたらと思っています。
 
人が集まり、つながり、前向きなエネルギーが巡る場所として、これからも育っていけるように。
私たちPBVスタッフも、その流れにそっと力を添えていきたいと思っています。
 
 
 

今後の活動予定

これまでの活動のようすを50以上のメディア（新聞・ラジオ・ネットニュース・配信番組など）で取り上げていただいています。
 ⇒ メディア掲載情報一覧はこちらよりご覧ください

今後も引き続き関連団体と協力しながら、中期的な支援のために、被災者の生活再建に関わる「コミュニティ形成（サロン実施ほか）」などに力を入れていきます。そのほか状況に応じて、「被災家屋の応急対応・保全」「災害支援のノウハウ提供や支援調整」など、地元の団体や関係機関、支援団体と連携し、現地のニーズに合わせた支援活動を実施していきます。
　

これまでの能登半島災害での支援活動レポート
⇒ こちらよりご覧ください

 

長期的なご支援をお願いいたします

能登半島地震の支援のために珠洲市と輪島市に常駐し、さまざまな支援を行っていた体制をベースとし、9月21日の豪雨直後からすぐに行政、社協、支援者による三者会議を開催しました。それまでにも連携をしてきた現場の関係団体らは、チームに分かれて被害情報の把握と共有、断水地区への水や簡易トイレなどの物資支援など、協力して支援活動を進めています。
しかし、2度にわたる災害による被害は大きく、復旧は長期に渡る見通しです。

「2024年能登半島豪雨 緊急支援募金」
「2024年石川県能登半島地震 緊急支援募金」ご寄付はこちらから

 

「災害支援サポーター」はこちらから

今後の長期にわたる支援は、継続的に支えてくださる「災害支援サポーター（マンスリーサポーター）」のお力が大きな助けとなります。ぜひ、長期的なサポートにご協力お願いします！

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