福島県沖地震発災から1ヶ月

 

発災から1ヶ月が経過した山元町

 
3月16日夜に震度6弱の地震に襲われた、宮城県山元町。
発災から1ヶ月が経ち、町にはさまざまな変化がありました。
 
4月に入ると、町役場では発災当時の担当者が人事移動などで代わりました。また町長選挙に向けて、熱気が高まってもいます。一方で「り災判定」の結果を待つ被災家屋は、業者による本工事が進みません。発災当初に張られたブルーシートは風ではためきだし、白い土のう袋はズレて軒先から垂れ下がりはじめています。
地元の工務店は、100件以上の注文をうけているため「工事着工の日付は具体的に答えられない」と言う他ない現状があります。
 
町民からは
「雨が降ると、雨漏りするので不安になる。屋根の修理にはいくらかかるんだろう。そんなお金ないから、どうしたら良いかわからない」
「業者に見積もりを出してもらったけど、払える金額では無かった」
「去年の地震から業者にお願いしてるのに、まだ来ない。費用も高くなるだろう・・・」
など、家屋修理の費用についての不安の声を多く耳にします。
 

屋根は早期の対応が必要

 
宮城県は災害救助法が適用されています。しかし今回の地震による被災家屋の多くは「一部損壊」になることが予想されます。ですが、屋根は「一部損壊」でも修理を行わなければ室内の浸水被害が拡大し続けてしまいます。最終的には家全体を蝕んいくため、早期の対応が必要です。
 

中長期に渡っての支援を

 
PBVは安全対策を行いながら、毎日のように被災家屋へのシート展張による応急対応を続けています。ですが、どうしても1日で実施できる対応は限られてしまいます。発災から1ヶ月経過した現時点で言えることは「中長期的な支援が必要」ということ。室内の被災状況、そして家屋の本工事の遅れを目にすると、まだまだ支援が必要だと感じています。
 
 
東日本大震災から11年経過してもなお、度重なる地震被害に苦しむ被災地の状況を目の当たりにする日々ですが、支援活動を続けていけるのも、支援してくださる皆さまがいらっしゃるからこそです。引き続き、皆さまからのあたたかいご支援をよろしくお願いいたします。