栃木からボランティアに参加した高校生。
未曾有の被害をもたらした東日本大震災から半年を迎えた今日9月11日、栃木県から高校生ボランティア10名がピースボートと一緒に瓦礫撤去作業に参加しました。
メンバーは朝9時に石巻専修大学にバスで到着し、まずはここ石巻市の地図を見ながら被害状況などの説明を受けました。
限られた時間の中でできるだけのことをしたいということで、さっそくメンバーを乗せたバスは今回の作業場所となる牡鹿半島の小渕浜地区へ向けて移動します。
石巻市街地から走ること1時間ちょっと。一行は作業場所となる小渕浜に到着し、着替えなどの準備を済ませて現場担当者から作業の内容や注意点の説明を受けます。
その緊張と長距離のバス移動で硬くなった体をほぐしてケガ無く作業をするために、みんなでラジオ体操を行いました。慣れていないのか、ど忘れしてしまったのか、途中で動きを間違えたメンバーがいたことで笑い声も上がり、リラックスしたムードも出てきました。
そして、いよいよ作業に取りかかります。
現場では、すでに他のボランティアたちが作業を始めていました。
ここからは、写真を中心に作業の様子をご紹介します。
散乱する瓦礫と漁師さんが使う漁具にわけ、それぞれ集めていきます。
このような太いロープもあるので、数人がかりで力を合わせて運びます。
休憩中の一コマ。他のボランティアメンバーから参加したきっかけなどを聞いていました。
ある程度集まってきたら、種類ごとにまとめられている中間集積場所へ持っていきます。
お待ちかねのランチタイム。育ち盛りの高校生、体を動かして一層お腹も空いた様子。
この時間を使って、午前中の作業や初めて被災地を訪れた感想などを聞いてみたところ、
「被害にあった場所を初めて見た時は言葉が出なかった。」
「ずっと現地に行ってボランティアをしたいと思っていたから、今回来れて本当に良かった。」
「これだけの被害で瓦礫として捨てるしかないものばかりだと思っていたので、まだ使えるかも知れない漁具がたくさんあることに驚いた。」
「今日一日でいろんな体験をして、頭を整理しないとパンクしそうなぐらい。」
など、率直な想いを話してくれました。
午後からは、漁師さんが回収してくれる場所に瓦礫を集めるため、全員でバケツリレーをスタート。
高校生たちも、スタート地点や列の途中に入って瓦礫を運んでいきます。
満ち潮の関係で14時半に作業は終了。無事ケガなく終わることができました。
作業終了後、震災発生時刻の14時46分に合わせ、全員で犠牲者の皆さんに黙祷を捧げます。
3月11日の東日本大震災から半年という節目の日に、初めて被災地入りしてボランティアを体験したメンバー。
「いつかこの地域で獲れた“宮城産”の魚を食べた時に、今日のことを思い出して嬉しくなるんだろうなぁ。それが楽しみ!」
と、元気に話していたのが印象的でした。
地元に帰った後も、家族や学校の友達に自分の目で見たものや経験を伝え、それぞれの未来に生かしていってほしいと願うばかりです。
All photos by Mitsutoshi Nakamura