【緊急】福島県沖地震被害への緊急支援を開始

2021年2月13日に福島県沖を震源とする最大震度6強の地震被害へ対し、現地へ支援チームを派遣しました。

 

この地震では、福島県や宮城県を中心に、3,112棟(消防庁発表 2/22時点)の住家に被害が発生しました。発災から1ヶ月が経つ3月の時点で、未だ被害件数の全体像は把握されておらず、被災された皆さんは家屋へのダメージを受けた状態で生活を送っています。

 

PBVでは、3月8日より山元町社会福祉協議会(宮城県)からの要請を受け、被害を受けた屋根へのブルーシートを張る活動を開始しています。屋根への被害は、瓦のズレや落下などにより、後に降る雨で雨漏りが発生します。放置すると家の建材(断熱材、天井材、石膏ボード等)が、浸水するケースが後をたちません。そうなると家の中がカビや悪臭、のほか、劣化や歪みなどが起こり修理費は何倍にも膨れ上がるケースも出てきます。

 

 

 

 

建築業者による修繕工事が必要ですが、被害件数が多いと、業者や職人不足によってすぐには工事ができません。また瓦の葺き替えは100万円前後の費用がかかるほか、長いときには工事完了までに、1年〜2年待ちとなることもあります。当面の応急対応として屋根にブルーシートを張り雨漏りを防ぎます。しかし、時間の経過とともにブルーシートの劣化や飛散などにより雨漏りが再度発生してしまうこともあります。実際に2019年9月に起こった台風15号の被災地・千葉では、いまだブルーシート屋根で生活を送るかたもいます。地震による屋根被害は、長期間の対応が必要となっていきます。

 

 

 

 

被災された皆さんは、一人暮らしや高齢の方も多く、雨漏りを止めようと安全対策をしていない状態で屋根へ登ることをしばしば見かけます。屋根上は大変危険な作業となります。足を滑らせたり、強風に煽られるなどの状況が起こります。残念ながら転落して亡くなった方は少なくありません。また、簡易な張り方だと、強い風が吹くと飛ばされたり、本工事までに時間がかかるとシートやロープの劣化によって張り直す必要が出てきます。

 

 

PBVでは、少しでも被災された方の負担が軽減するよう、千葉での経験を活かし支援に取り組んで参ります。また現地ではコロナ過での支援ということもあり、要請を受けた山元町社会福祉協議会や山元町役場の他、JVOADなどの中間支援組織や、宮城県に事務所を置くOPEN JAPANなどの支援団体とも連携・調整をして支援を実施しております。

 

 

「2021年福島県沖地震 緊急支援募金」を立ち上げました。

ご支援・ご協力をお願い申し上げます。

 

 

 

 

 

 

 


 

被災家屋への対応事例〜屋根の対処編〜について

屋根への被害へ対するブルーシート張り支援は、限られた団体にて様々な工法で実施されており、安全対策に関する対策や技術も向上しています。2021年3月には、PBV事務局長の上島も専門員として関わるJVOAD(家屋保全に関する)技術系専門委員会にて、屋根へのブルーシート張りを実施する10団へヒアリングを行い、被害状況、作業時間、耐久期間などを分類した12の工法にまとめました。(発行:JVOAD技術系専門委員会)

 

 

▼新型コロナウイルスの感染予防として

支援チーム2名(2019/台風15号@千葉南部にて支援継続中)は、以下のガイドラインに基づき行動しています。また山元町へ入る前にはPCR検査を実施しております。

PBV 新型コロナウイルス影響下における災害支援ガイドライン Ver.2 (2020/07改定)

新型コロナウイルスの感染が懸念される状況におけるボランティア・NPO等の災害対応ガイドライン(発行:JVOAD)

新型コロナウイルスの感染が懸念される状況における被災地入りする際の守るべき事項 Ver.1(発行:JPF)

 

 

 

 

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