初めての災害ボランティア体験記 その2

テレビやインターネットのニュースなどで災害の情報は発信されていますが、なかなか実際の災害ボランティアの様子を知ることは難しいのかもしれません。

不安を抱えながらも、一歩勇気を出して初めて災害ボランティアに参加した吉川迪さんがその様子をレポートしてくれました。

 

前回、初めての災害ボランティア体験記 その1

 


初めての災害ボランティア体験記 その2

 

◆「災害ボランティア」って、どんな活動している?

 

 

3日目 → 家屋保全講習会のお知らせ

浸水した家の多くは2ヶ月以上経っても、まだ水分をかなり含んでいます。そのため暖かい時期になると床下や壁の断熱材などにカビが発生して、家がますます傷んだり、健康被害の原因となってしまいます。なので早めに家の相談をしてもらったり、作業に入ってもらえるよう、浸水した家屋の対応方法について地域に周知する活動を行いました。家屋保全のための講習会を開催する旨のチラシを配りました。水害を受けた地域を歩いて、自分の目で見ることで台風被害の酷さを実感しました。

 

 

 

4日目 → 避難所のサポート

避難生活を送っている方々が暮らすコミュニティセンターの避難所をサポートしました。共有スペースのお掃除、加湿器の水の補充、物品の在庫確認や各エリアでより生活がしやすいように工夫をしました。そして住民さんと一緒にストーブを囲んでお話しをしました。何を言っていいか分からない私に対して、住民さんは優しく話しかけてくれました。

 

5日目 → 地域でサロン活動

地域の住民さんが集まっておやつと飲み物を楽しみながら、交流できるサロンのお手伝いをしました。最初はリンゴや柿の皮をむいてお皿に並べました。そして、サロンに来てくれた住民さんのために飲み物を作ったり、一緒に座ってお話しをしました。避難所ではなく浸水した自宅の2階で生活されている方も多くいます。近くに住んでいたご友人が助からなかったり、自宅の物が全て水で流されてしまった方もいました。このサロンという場があるから話を聞いてもらえて、笑顔を取り戻せた、という声も聴けました。

 

 

 

 

6日目と7日目 → 避難所のサポート

再び避難所に行く機会がありました。住民さんが顔を覚えてくれていたので嬉しかったです。避難所には本当にはいろんな人が出入りしています。市の職員さんや災害支援のスタッフ以外にも私のようなボランティアもいます。そして避難生活が続く中、健康面をサポートする支援団体のスタッフや少しでも野菜を食べて欲しいという思いを持って炊き出しに来てくれる団体もいます。

 

 

 

1週間の活動を終えて率直に思ったのが、「来てよかった」。災害が、いかに人の人生を変えてしまうのか、いかに甚大な被害をもたらすのかを自分で体感することができました。そして、被災者と出会うことによって逆に勇気づけてもらう場面がたくさんありました。「ありがとう」と言わたり、誰かの役に立つのは本当に嬉しいことです。被災地に一度行ったことによって、災害が少しだけ他人事から自分ごとに変わりました。それぞれがいろんな想いを持ち一緒に活動したボランティアとの出会いも、本当に大切な経験になりました。

(吉川迪)

 

 


 

 

 

\初めての方も大歓迎/
福島県県いわき市 災害ボランティア
・活動日2日間以上から
・片道交通費補助あり(活動日5日以上、35歳以下の方)
・宿泊場所・装備品・寝具あり
https://pbv.or.jp/volunteer/2019typhoon_02