テレビやインターネットのニュースなどで災害の情報は発信されていますが、なかなか実際の災害ボランティアの様子を知ることは難しいのかもしれません。
不安を抱えながらも、一歩勇気を出して初めて災害ボランティアに参加した吉川迪さんがその様子をレポートしてくれました。
初めての災害ボランティア体験記 その1
災害が増えています。被災地から遠く離れた場所に住む私は、ニュース、写真や映像で被害の様子を見てきました。気になるけど、被災地に行く勇気もなく、ボランティア活動のイメージも湧いていなかったです。被災地に知り合いや家族がいない場合、自分ごととして捉えるのは難しいです。でも、災害はどこにでも起こる可能性があって、気候変動がこのまま進めば、どんどんいろいろな場所で起きてしまうことが予測されています。そもそも「災害」を経験したことがない私にとって、実際に自分の足で被災地を歩いて、被災された方々との出会いを通じて「災害」というものを理解したいと考え、行くことを決めました。
台風19号の被害を受けた福島県いわき市で活動をしているピースボート災害支援センター(PBV)で災害ボランティアをしました。
合流日は、PBVの活動拠点となる場所の最寄駅に向かいました。駅にはスタッフがお迎えに来てくれました。拠点となる宿泊場所に到着すると早速オリエンテーションがあります。PBVの団体紹介や台風19号発災当時の様子、どのような被害がもたらされたかをスタッフがわかりやすく説明してくれました。
PBVでは作業に必要な長靴、ヤッケ、手袋、マスクやヘルメットなどの装備品を貸してくれます。そのため持参する必要なのは、動きやすい服装、下着、靴下や普段の生活に必要なものです。冬であれば暖かい帽子、手袋、マフラー、インナーウェアがあると便利です。
そして、そのまま毎晩行われるミーティングに参加しました。このミーティングでは全ボランティアとスタッフが集まり、その日の報告や次の日の動きを確認します。老若男女が様々な視点からの意見や感想をシェアし、一つのチームとして活動しているのが伝わってきます。
◆「災害ボランティア」って、どんな活動している?
私はいわきに1週間滞在し、災害ボランティアとしていくつかの場所で活動させていただきました。毎日の活動を紹介します。さまざまな活動を行っているので、活動現場ごとにチームに分かれて、その活動現場に向かいます。
1日目 → 浸水した家屋の清掃
水害を受けたお宅の床板を剥がす作業を行いました。バールとトンカチを使っての慣れない作業でしたが、経験のあるボランティアがコツを教えてくれました。少し体力を使う作業なので、一人のボランティアがタイムキーパーとなり、30分作業をしたら必ず10分の休憩をとっていました。床上まで浸水したお宅が多かったいわき市では、このような作業を必要としている家がたくさんまだあります。
2日目 → お引越しのサポート
床上まで浸水している中、押入れの2段目で避難していた女性のお引っ越しをお手伝いしました。水が引いたあとも押入れの中で布団を敷いて寝ていたみたいです。単身で車もないためご自身だけでは引っ越すことはできず、発災後2ヶ月以上経っても同じ家に住み続けていました。仮設住宅への荷物運びや、水害で濡れてしまった布団を干したりして、新しい生活が少しでもスムーズに始まるのを願ってサポートしました。
つづく・・・
\初めての方も大歓迎/
【福島県県いわき市 災害ボランティア】
・活動日2日間以上から
・片道交通費補助あり(活動日5日以上、35歳以下の方)
・宿泊場所・装備品・寝具あり