【レポート】 TOMODACHI 災害復興リーダーシップ・トレーニング in 神戸

6/3-4の2日間、防災・減災のリーダーシップ・トレーニングを実施しました。
2016年7月に宮城県石巻市で実施して以降、約1年ぶりの開催となりました。

 

「TOMODACHI 災害復興リーダーシップ・トレーニング」の対象は、大学生やユース世代を中心に21名。参加者の半数以上は東北三県の出身者で、中学生時代に東日本大震災を経験しています。

主催団体である「TOMODACHIイニシアティブ」は、東日本大震災後の復興支援をきっかけに、日米のユース世代の教育、文化交流、リーダーシップのためのプログラムをおこなっています。米国への留学やスタディーツアーなど、これまでに日本から5,700人以上のプログラムに参加しているそうです。そのプログラム参加者を「アラムナイ」と呼び、現在はアラムナイ向けの様々なフォローアップ研修が実施されています。

そのアラムナイ向けのフォローアップ研修のひとつが、災害対応や復興のためのユースリーダーシップを学ぶ今回のプログラム。PBVも、JISP(日本イスラエイド・サポート・プログラム)とともに研修企画・講師として参加しています。

 

今回のトレーニングの舞台は、神戸。
22年前の阪神・淡路大震災は「ボランティア元年」と言われ、ピースボートの災害支援活動が始まった場所でもあります。
※ピースボートの阪神・淡路大震災での活動は、こちらのブログをご覧ください。

 

研修初日は、その阪神・淡路大震災を知るところからスタート。
「人と防災未来センター」に展示されている当時の写真や映像、防災・減災に関するたくさんの資料を見学し、語り部からは震災当時とその後の復興まちづくりについて伺いました。

 

次に、NPO法人プラス・アーツが手がける子ども向けの楽しく学べる防災体験プログラム「イザ!カエルキャラバン!」の合同説明会に参加。昨年の「しんじゅく防災フェスタ」でも実施したプログラムです。防災の知識やスキル自体はもちろん、どうそれを地域に根付かせていくのか、企画側の視点や工夫も勉強してもらいました。

 

夕方からは六甲山頂にある六甲山YMCAのキャンプサイトで、テント宿泊体験。
災害ボランティアにも役立つアウトドアの技術や、炊き出し活動を想定した野外調理にもチャレンジしました。キャンプファイヤーを囲んでのフリートークを含め、アラムナイたちは深夜まで語り合っていました。

 

トレーニング2日目、午前中のワークショップは、「災害時のストレスマネジメント」について。被災した各地で心理的支援を経験した岡田太陽さんを講師に向かえました。災害という極度のストレスを抱える状況下における自分自身、そして他者とのコミュニケーションを学ぶ機会になりました。

 

午後は、「防災教育とイザ!カエルキャラバン!」「災害時の心のケア」「ユース・大学生イニシアティブ」「災害ボランティア」の4つのグループに分かれてディスカッション。防災・減災や災害対応の分野で、これからの自分の目標を話し合い、発表してもらいました。

 

アラムナイのなかには、これから災害医療・看護などの道に進んだり、地域や学校で防災・減災の活動を担うメンバー、海外で活躍するであろうメンバーもいます。若いリーダーたちのこれからが楽しみになる、そんな濃密な2日間を過ごすことができました。

 

関係者の皆さん、参加してくれたアラムナイの皆さん、本当にお疲れ様でした!

 

※「TOMODACHI 災害復興リーダーシップ・トレーニング」の次回は、「しんじゅく防災フェスタ」に合わせて、9月に東京で開催予定です。