2016年10月4日に、巨大ハリケーン「マシュー」がハイチを襲い甚大な被害をもたらしてから4ヶ月が経過しました。2010年に発生したハイチ大地震以来、最も大きな人道的危機に直面しています。
このハリケーン被害によって、飲料水や生活用水の汚染に起因するコレラや下痢などの病が広がっています。その原因の一つとして、衛生管理や上下水に関連する設備が破壊されたことによって、水源の汚染が進んでいました。
地元のカウンターパートナーや国連機関と情報交換を行いながら、PBVではこれらのニーズに対して衛生的な水の提供と地域の衛生環境向上を目的とする第二次支援を開始しました。
第一次支援に引き続き、2017年1月からスタッフを再度ハイチに派遣しました。支援活動は、パートナー団体である米国のWorld Cares Center(WCC)とクレオール語を話せる地元ハイチの方と協働し、6つの地域でコミュニティの衛生環境向上のためのワークショップを開催しました。ワークショップでは、地域の方達がコレラ汚染リスクを減らせるように、衛生的な水と石鹸を使った手洗い方法やしっかりとした食材の加熱、トイレの使用方法などを話し合いました。
ワークショップの実施と共に、地域の方達が衛生的な水が得られるように飲料水用フィルターの配布も行いました。この飲料水用フィルターは、細菌やバクテリアなどを99%カットし、10年間使用できるものです。フィルターは、6つの地域で744世帯、学校4校、診療所2箇所に配布しました。このプロジェクトによって、1万人以上の方が10年間、安全な飲料水の供給が保障され、病気になるリスクが軽減されました。
68人のコミュニティーリーダーには、飲料水用フィルターの配布方法やフィルターの維持や清掃方法、地域と共に行うコレラ予防の方法を伝えました。800人以上の方に対してコレラ予防のための要点が記載されたインフォメーションカードを配布しながら、啓発活動を実施しました。また、フィルターを受け取った方達へのフォローアップも行いました。
地元の方のコメント
「私の家族はこれまで未処理の水を飲んでいたために、頻繁に体調を崩していました。現在では、子ども達をコレラなどの病気から守る事ができて、安全な飲料水によって家族の健康を守れると信じられるようになりました。」
これらの支援プロジェクトを支えて下さった、みなさまに改めて感謝申し上げます。
引き続き、「ハイチ巨大ハリケーン 緊急支援募金」を行っています。
ご協力お願いいたします。
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