4月の地震以降、様々なストレスを抱える熊本・南阿蘇の子どもたちに、飛びっきりの夏休みの思い出をプレゼントしようと、「熊本子どもプロジェクト2016・夏」を行なっています。
熊本県南阿蘇村では、今年度から3つの中学校が統合されたばかり。新しい顔ぶれにまだ緊張が残る4月、県内広域を襲った震災により、3週間の休校を余儀なくされました。倒壊した家屋、崩落した橋や鉄道、土砂崩れによる通行止め。カルデラに広がる緑豊かで穏やかな村の風景が一変してしまいました。体育館が避難所となったまま授業が再開されるなど、子どもたちの生活も大きく変わり、元通りになるにはまだまだ時間がかかります。
必ずしも状況は同じではありませんが、南阿蘇の子どもたちの置かれた環境は5年半前の東日本大震災にも重なります。PBVでは、2011年以降、ピースボートクルーズを活用しながら南相馬市の子どもたちなどの保養と国際交流を目的にした「福島子どもプロジェクト」を続けてきた経験があります。
そこで、この間、熊本現地での災害支援活動の傍ら、南阿蘇の教育委員会と「熊本子どもプロジェクト」の実現に向けて相談を重ねてきました。その結果、8泊9日間で行う「PEACE & GREEN BOAT 2016」で、プロジェクトを実現できることになりました。
参加者は、南阿蘇西小学校から7名、南阿蘇中学校から18名の計25名。引率の先生や保護者3名を含めると総勢28名。日本・韓国からの参加者約900名とともに、釜山、上海、那覇、長崎、博多を巡ります。また、このクルーズには、先に実施が決まっていた「福島子どもプロジェクト」で、12名の福島・南相馬の中学生らも参加しています。
7月29日に南阿蘇を出発した子どもたちは、さっそく洋上での夏祭りや英語や韓国語の語学教室などに参加し、毎日を楽しんでいるようです。
帰国は8月6日。
思いっきり遊んで、しっかり学んで、友達もたくさん作って、ひと回りもふた回りも成長して帰ってきてくれることを期待しています!