震災直後から周辺地区の住民の方々が避難して来ている益城町の広安小学校。現在は、体育館と教室の一室を避難所として、家が全壊し帰れなくなってしまった方々など約150名が一緒に生活しています。PBVは、益城町の行政職員やボランティアの方々と一緒に、4月下旬より避難所の運営サポートを続けています。
しだいに暑くなり、ダニやゴキブリなど害虫が気になり始めるこの季節。害虫防止、駆除に加えて、梅雨に備えた湿気対策や暑さ対策も兼ねて、5月28日に避難所内の一斉清掃を行いました!
数日前から住民の皆さんに呼び掛け、荷物を整理していただいていたので、準備は万端!清掃当日は、地元の小中学生や高校生、大学生、そして県外から看護大学生のみなさんが駆けつけてくれるなど、総勢36名のボランティアのみなさんが集まってくれました!
キティちゃんも応援に・・・?!
寝床を仕切っているカーテンをあげて、大量のバルサンを焚いた後は・・・
畳をどかして、掃除機をかけていきます。梅雨に入り湿気で段ボールベッドがたゆんでしまわないようにベッドと畳の間に新聞紙をはさんで、また元に戻します。
毎日のように顔を合わせているメンバーも、初めましてのメンバーも、思いは一つ。住民の皆さんが少しでも安心して眠れるようにと、一つひとつ丁寧に、思いを込めて作業を進めていきました。
一斉清掃を行っている間、住民の皆さんはというと・・・
長期にわたる避難所生活でたまった疲れを少しでも癒して頂きたいと、防衛省や熊本県内の宿泊施設などが行っているいくつかのリフレッシュ企画にPBVが協力するかたちで、フェリー乗船や温泉旅行などに参加していただきました。
リフレッシュ企画を紹介するオリエンテーションを開くと、「みんなが大変な中、わたしだけ旅行になんて行けないわ」と、初めは遠慮していた方々も、ボランティアのみなさんの後押しもあり、日に日に参加希望者が増えていきました。いたるところで旅行の話が聞かれるようになり、ドキドキわくわく、なんだか表情も明るくなったようです。
そして、いよいよ旅行当日。出発式を終えて、マイクロバスに乗りこんだところで、みなさん、ハイチーズ!
いつにも増してニコニコ笑顔に、見送る側も嬉しくなります。少しでもリフレッシュして来てくださいね。
それぞれ旅館に到着し、思い思いにくつろいだ後は、待ちに待った大宴会の始まりです。震災後、1ヶ月以上コンビニのおにぎりやパンでの生活が続いている中、この日ばかりは温かい手の込んだ料理が並びました。
「久しぶりにお酒が飲めた!」「やっぱりお刺身は美味しいね」、お互いにビールを注ぎ合ったり、普段はなかなか話せない苦労を分かち合ったりしながら、和やかに時間が過ぎていきました。
温かいご飯を食べて、ゆっくりお風呂に入り、人目を気にすることなくトイレに行って、ふかふかのお布団で眠りにつく…。そんな当たり前の日常を取り戻すには、まだまだ時間がかかるでしょう。
カーテン一枚で隔てられている避難所生活は、お互いに我慢する事も多く、決して楽なものではありません。だからこそ、一人ひとりが少しでも肩の荷をおろし、お互いに助け合えるコミュニティーを築いていけるように、私たちも、様々なかたちでサポートを続けていきたいと思います。