M6.9の地震発生、スタッフが現地で活動中です
9月30日午後10時、フィリピン中部に位置するセブ島の沖でM(マグニチュード)6.9の地震が発生しました。セブ州ボゴ市では建物の倒壊が相次ぎ、州当局は非常事態宣言を発令しました。
ピースボート災害支援センター(PBV)のスタッフは、被害の大きかったフィリピン・セブ島北部に現地入りし、調査・支援活動を行っています。
ボゴ市にて 撮影:2025年10月12日
サン・レミヒオ町にて 撮影:2025年10月11日
スタッフは、セブ島のボゴ市、サン・レミヒオ町、メデリン町にて、避難所や被災地域の調査と支援を行いました。現地では、避難所の衛生環境や給水・トイレの状況を確認し、バランガイ(地域コミュニティ)から報告のあった半壊・全壊家屋の被害も一軒ずつ見て回りました。
ボゴ市にて 撮影:2025年10月12日
メデリン町のある地区では「揺れが怖くて家では眠れない」と話す方や「強い余震が続いているため、自宅の近くにテントを張って生活している」と話す方、屋根を失い、豚小屋で夜を過ごしている家族もいました。
日本の災害でも“自主避難”のように、公的な支援から取り残されやすい人々がいます。ここフィリピンでも同じ現実がありました。
給水支援を開始
サン・レミヒオ町にて 撮影:2025年10月11日
激しい揺れによって建物の倒壊やライフラインの寸断が続いているため、安全な飲料水の確保が避難生活において命をつなぐ生命線となっています。
この状況からPBVは、現地パートナー団体「Safe Water for Every Child Philippines」と協力し、被災した地域での給水支援を開始しました。
テントの提供を開始
メデリン町にて 撮影:2025年10月12日
また、セブ島北部の町では、家を失い、屋外での生活を続ける人々が今も多くいます。夜になっても気温は下がらず、蒸し暑い中で眠れない夜が続いています。
雨風をしのぎ、少しでも安心して過ごせる場所を確保できるよう、PBVは現地パートナー団体の「Balay Mindanaw Foundation Inc(BMFI)」とともにメデリン地区内の自主避難場所にテントを設置しました。
加えて、衛生状態の悪化も深刻なため、衛生用品の支援を予定しています。
現地のようす
メデリンにて 撮影:2025年10月12日
現地入りしたPBVの事務局長・上島が、子どもたちに自己紹介をする場面もありました。
初めは見慣れない大人に緊張していた子どもたちも、やがて笑顔で応えてくれました。その笑顔の裏には、不安や疲れが隠れているかもしれません。それでも、人と人とがつながる瞬間に、希望が灯ります。
現地の人々が少しでも安心できるよう、PBVは「Safe Water for Every Child Philippines」と「BMFI」と共に、支援を一つひとつ丁寧に届けていきます。
あたたかい支援をよろしくお願いします
発災直後、PBVはこれまでに協働したフィリピンの複数のパートナー団体を通じて情報収集を開始するとともに、緊急支援募金を立ち上げました。
皆さまからのご寄付は、被災地のニーズに合わせて、緊急支援活動や生活再建、コミュニティ再建などに大切に活用させていただきます。なお、現地では被害の全容把握が進められている段階にあるため、状況に応じて活動内容を変更する場合があります。
現地の人々が安全な暮らしと笑顔を1日でも早く取り戻せるよう、皆さまのあたたかいご支援をお願いいたします。