
世界初 日本が誇る再生医療リハビリテーションで、ウクライナの負傷者を支援
ロシアのウクライナ大規模攻撃が始まって10ヶ月が過ぎ、ウクライナの市民や子ども達を含む戦争被害者は増え続けています。ジョージアで負傷者を受け入れ、治療を行っているM. Iashvili Children’s Central Hospitalによると、頭部外傷などによる歩行機能を取り戻すためのリハビリを必要とする人の数は2万人を超えています。 脳は一旦損傷すると、治療とリハビリに時間がかかり、また後遺症が残るケースも少なくありません。実際、ジョージアの病院で日々、頭部外傷などを負ったウクライナの患者の治療とリハビリに取り組んでいますが、残念ながら多くの患者さんが完全な回復には至っていません。 この状況を踏まえ、広島大学大学院医系科学研究科の弓削 類教授と、M. Iashvili Children’s Central Hospitalの脳神経外科医Dr. Lika Khorbaladzeらは、ピースボート災害支援センター(PBV)と連携し、「ウクライナ人道支援 再生医療リハビリテーションプロジェクト」を立ち上げ、難渋している頭部外傷の患者の治療とリハビリテーションを行います。 弓削教授とDr. Lika Khorbaladzeは、2009年に米国ハーバード大学で開催されたリハビリテーション医学/幹細胞というセクションで講演をして以来、間葉系幹細胞を用いた神経再生治療とリハビリテーションの研究を重ねてきました。研究の成果を活用して、最先端の細胞治療とリハビリテーションの統合医療を行います。

プロジェクトコーディネーターの広島大学大学院医系科学研究科の弓削類教授と脳神経外科医リカ・コルバラゼ医師
戦争で傷ついた方たちの回復のために
まずは歩行補助装置RE-Gait
*1をジョージアのリハビリテーション病院に送り、リモートで使用方法の指導とシステムの構築を行います。これまでの脳卒中や頭部外傷患者さんの歩行のリハビリでは、装具は足の固定のみで、歩行に合わせた足首の運動を補助するリハビリ方法やロボットはありませんでした。 本プロジェクトでは、歩行補助装置RE-Gaitを使用することにより、タブレットで患者さんの歩行周期に合わせたプログラムを組み、電動アシストすることによって、足首、膝、股関節を連動させて機能的に動かすことができるようになります。日本国内では脳卒中の患者さん約700人が使用し、歩行機能が回復したことが報告されています。このロボットリハビリテーションの導入により、ウクライナの頭部外傷者も約2か月程度で正しい歩行を学習し、自立した正常歩行が可能となることが期待できます。
- 歩行補助装置RE-Gait:脳卒中後の片麻痺の方の進行方向をアシストし、正常な歩き方に近づけることを目的に開発された歩行支援装置

ジョージアの病院に送る歩行補助装置RE-Gait
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「再生医療リハビリテーションプロジェクト」以外でも、2022年3月よりPBVではウクライナ大規模攻撃にあたり複数の現地NGOと共同し物資支援や一時避難所の支援、避難民のサポートなど多岐にわたる活動を実施しています。詳しくは、2022年ウクライナ緊急支援募金 ‐ All for Ukraine ‐をご覧ください。