オーガニックなスキンケア・ヘルスケア製品を扱うLUSHは、環境問題や社会問題に対する意識が高く、それらの社会課題に取り組む団体と継続的な協力関係を結んでいます。
LUSHは、世界各国の店舗マネージャーやスタッフと社会課題に取り組んでいるNGO・NPOを集め、グローバルミーティングを毎年開催しています。PBVも被災地での支援活動や福島の子ども達への支援プログラムで、LUSHからの応援を頂いており、今回の「LUSH SUMMIT 2018@UK」にご招待頂きました。
今年のLUSH SUMMITは、イギリス・ロンドン市内で開催され約2,000人が参加していました。
まず会場に足を踏み入れて感じたのは「LUSHは、社会課題を解決する取り組みを、文化として当たり前の様におこなっている企業なんだ」という事です。近年、日本では企業の社会的な価値を重視するCSV(共通価値の創造)やソーシャルビジネスなどが注目されていますが、そのような言葉が生まれる前から実際に様々な課題に向き合ってきたことが肌で感じられました。
このイベントには、各国から多様なテーマで活躍するNGOを招待し、2日間で22のテーマ、全219のトークセッションが行なわれます。LUSH活動の意義を社員が共有するとても大きなイベントなのです。集まる社員はそれぞれの店舗マネージャーなので、帰ってからスタッフ達にしっかりと報告するために、真剣に耳を傾けメモや写真をとっている姿が印象的でした
このイベントは大きく2つのテーマに分かれているそうで、
1.エシカルバイイング(倫理的な買付)
LUSHでは原材料を購入する際に、その生産過程が倫理的に問題ないことを重視しています。イベントでは、世界中のサプライヤーと共に、先住民の権利、気候変動、ジェンダーの平等、狩猟、移民、奴隷労働、農薬、パームオイル、原発など、コミュニティが直面している問題について直接話を聞けるような環境が作られていました。日本からは福島県内で菜種油とオーガニックコットンを生産するサプライヤーも参加し、商品の説明がありました。
2.エシカルギビング
社会課題の3分野として、環境保護、動物の権利、人権・人道支援に加え、デジタル倫理などに取り組んでいる世界各国からの草の根団体やキャンペーングループ、活動家が集っており、LGBTの権利専用のエリアも設けられていました。
私たちは人権・人道支援の分野で、「1000人を動かすコーディネーション」をテーマにPBV設立の流れからLUSHと協働した災害支援を紹介しました。
PBVでは、LUSHのチャリティポット(チャリティポットを購入すると全額!寄付される仕組み)によって、国内外の災害支援に応援を頂いています。例えば、福島の中学生を「国際交流の船」に保養プログラムとして招待したり、国内外の緊急支援でLUSHが派遣するスタッフボランティアの活動をコーディネートするなど様々な面で協働しています。2016年の熊本地震ではハンドマッサージを避難所などで実施して頂きました。
災害は防げるものではありません。事前に想定し、備えておく事で被害を最小限に食い止める事が可能になると思います。社会として、それを実現するためには様々な企業や行政、NPO・NGOなどがあらかじめ繋がっておく事が大切です。
残念ながら日本は世界有数の災害大国です。
毎年10ヶ所以上でおこる風水害。また数年に一度の大地震など多くの被害が出ています。また今後も30年以内に70?80パーセントの確率で首都直下地震や南海トラフ地震などの大災害が発生するとの予測もされています。
地域社会が大きなダメージを受ける災害では、その後に多様な社会課題が出現します。平時から様々な社会課題に取り組むLUSHなどの企業とも、災害時だけでなくこのようなイベントなどで、スタッフ同士の繋がりをつくることが改めて重要だと感じました。