1月30・31日、羽田空港内のホールにて「わが家の災害対応ワークショップ」と「災害ボランティア入門」を開催しました。
今回のこの連続講座はTOMODACHIイニシアチブの一環で、受講生はTOMODACHIの修了生である若者達です。
TOMODACHIイニシアチブとは、公益財団法人米日カウンシル-ジャパンと東京の米国大使館が主導する官民パートナーシップのこと。生まれたきっかけは東日本大震災発災時の災害支援ですが、現在は日米の次世代のリーダーの育成を目指して、教育、文化交流、リーダーシップといった様々なプログラムが実施されています。
そして、今回実施されたプログラムは「災害復興リーダーシップ・トレーニング・プログラム」。
将来災害が発生した時に自ら動けるリーダーとなれるように、防災の意識を強化しようというテーマです。初日は、ピースボート災害ボランティアセンター(PBV)の「わが家の災害対応ワークショップ」と「災害ボランティア入門」。二日目は、日本イスラエイド・サポート・プログラム(JISP)による、心のケアをテーマにしたプログラムが開催されました。
参加者は高校生から大学生で、宮城・岩手・福島・関東出身の若者13名が集まりました。東日本大震災で被災した自分の故郷で、復興のために動きたい、今後起きるであろう災害時に、何かできるようになりたいと思う若者達です。バックグラウンドや参加理由は人それぞれですが、皆等しく、防災や復興への想いが熱い若者達でした。
PBVの最初の講座は「わが家の災害対応ワークショップ」。
いざ自分が被災した時に何に注意すればいいのか?災害が発生する前に準備すべきことは?など、基本的な事柄について、まずは確認しました。
災害は残念ながら、いつかは必ず発生してしまうもの。自分が被災する可能性も必ずあります。誰かを助けるためには、まずは自分の身を守らなければいけない。そのために、ブログラムの初めにまずは自分の家族・自宅・地域について振り返り、自分自身の備えを考えました。
続いて「災害ボランティア入門」。
災害ボランティアはどういった活動があるのか、どのように参加するのか、活動中に注意すべきことなど、災害ボランティア全般についての基礎知識から危機管理までを学びました。また、この時間では、過去の災害現場で実際に発生した事例を踏まえて、こういう時自分ならどう行動しよう?と考えるワークショップも行いました。私ならこうする!俺ならああする!と、各グループ内で意見を活発に交換していました。
今回のプログラムを通して驚いたのは、彼らの防災・復興に対する意識の高さです。
講師から参加者への一方的なインプットではなく、参加者からも意見やアイディアが色々と飛び出し、その場にいた全員にとって、防災というものを改めて見直す時間となりました。
そして二日間のプログラムの最後に、今後への決意表明ということで、アクション・プラン(行動計画)を作成し発表しました。
「わが家の災害対応ワークショップ」も「災害ボランティア入門」も、あくまでも入り口でしかありません。
いつの日か、どこかで災害が発生した時に、むしろ、災害が発生する前である今この瞬間から、彼らがさらに深い知識を得て、地域に色々な面で働きかけ、地域全体を牽引する防災のリーダーとして動いていってくれることを祈ります。
参加してくれた皆さん、ありがとうございました!