翌朝、ピースボート災害ボランティアの石巻本部「廣山」では、川開き祭りに出店する屋台の準備が整っていました。
この日のために結成した「まちづくり」チームは、何日も前から作業を続けてきました。外から来たボランティアにできることは、毎日元気で明るく活動すること。たくさんの人に楽しんでもらえるような1日にしたい、と清掃や飾りつけには余念がありません。
「石巻復興市」と題して、再開した地元の商店や伝統産業の商品を販売、その売り上げをまた復興に役立ててもらおう、というのが今回の屋台を出店する理由。その話を聞いた石巻在住の書家である桜田さんがのぼりの文字を書いてくださいました。
午前11時、いよいよ「石巻復興市」がオープンです。
「廣山」のある寿町は、たくさんのお店が並ぶ商店街。泥だらけになった楽器の修復のお手伝いなどさせていただいたお隣「サルコヤピアノ」さんも8月1日に無事オープン。音楽の盛んな石巻らしく、合唱団を結成しての路上ライブでお祭りに彩りを加えます。
元気な歌声に刺激され、ピースボートの屋台でも、負けじと声を張り上げます。
それもそのはず。今回扱った商品は、この日のために何度もお店の方々と打ち合わせを重ね、みんなで泥の中から回収したり、洗ったり、加工したりして準備してきた一つひとつが思い入れのあるものばかり。
ピースボートの屋台は「廣山」の前だけではありません。ご好意でボランティア宿泊用に2階を貸していただいている「春潮楼」をはじめ、日頃からお世話になっている立町・松川横丁の屋台もお手伝いさせていただきました。
まだまだあります。「廣山」の向かいにあるビル・アリス。ここでは、子ども向けの遊び場の数々。高価な道具がなくても、段ボールさえあれば、何でも手づくりしてしまうのがピースボート流。アイデアをふり絞った結果、「いしのまき こどもひろば」には、たくさんのアトラクションができました。
終日、この「こどもひろば」も大賑わい。翌日、感動したお母さんたち3名がわざわざ「廣山」へ足を運んでくれました。まだまだ石巻中心街には公園など、子どもたちが思いっきり遊べる場所が少ないそうで、「子どもをあれだけ喜ばせてくれてありがとう」と感謝の言葉をいただきました。子どもたち向けの支援も喜んでいただけた、と実感できたと同時に、まだまだ継続した活動の必要性も感じました。
と、とにかくこの日は、たくさんの人で大盛況。正直、例年のように人が集まらないだろう、と思って準備を進めていたメンバーがほとんでしたが、蓋を開けてみれば、地元で仲良くなった皆さんからも「こんなに盛り上がったのは、見たことがない」と声が上がるほど。
「石巻復興市」からも、地元の産業再生に少しは後押しできたかな?
ボランティアの皆さん、お疲れさまでした。そして、お越しいただき、温かい声をかけていただいた石巻の皆さん、本当にありがとうございました!
(レポートは、まだ続きます。後日、Vol.3へ)