~森の長城プロジェクトとのコラボで植樹ボランティアの現場リーダーへチャレンジ!~
5月30日~31日に第3回宿泊型トレーニングキャンプ-実践編-を行いました。
今回は初めて他団体との共同開催。パートナー団体は「公益財団法人 瓦礫を活かす森の長城プロジェクト(以下、森の長城プロジェクト)」東日本大震災で被災した沿岸部に震災で発生した瓦礫を混ぜた盛土と、そこへの植樹で防潮堤を作ろうと活動している団体です。
宮城県岩沼市にて行った植樹は森の長城プロジェクトで行ってきた植樹祭でも最大級のもの。植樹ボランティア募集5000人をうまくコーディネートし、6万本を植樹するという計画です。PBVはボランティアコーディネートをお手伝いすると共に、人を実際コーディネートするという災害ボランティアのトレーニングの一環と位置づけで参加しました。
植樹したのは宮城県岩沼市、仙台空港のすぐ隣の地区です。
岩沼市では「千年希望の丘プロジェクト」と題し、市の復興プロジェクトの一つとして防潮堤の整備を進めています。この千年希望の丘プロジェクトを森の長城プロジェクトが様々な面でバックアップをしています。
千年希望の丘への植樹は今回で2回目の開催となりました。前回(昨年)の募集枠が3000名だったので倍近い規模での実施となります。
この防潮堤は、既存の防潮堤も含めた多重防御構造になっており、これまでの「いかに津波を止めるか」という「防災」の考え方から、基本的には「いかに津波の威力を落とすか」という「減災」の考え方が基になっているのが非常に印象的でした。
トレーニング初日は、植樹指導をする為の研修に参加しました。
受講者はプロジェクトの意義・目的の説明を受け、実際の作業手順を聞き、実際に一部を植樹します。
作業の一つ一つはそこまで難しいわけではありませんが、それを当日参加するボランティア数十人に指示をして物事を進めていくのは簡単ではありません。
話を聞き、作業をしながら翌日のイメージを膨らませていきます
受講者は更に研修終了後、トレーニング受講者で振り返り、研修の感想や翌日に向けての意見交換を行いました。作業を効率的に進めるだけではなく、当日に必要な情報をどのような順番で伝えるのか、植樹祭には家族連れも沢山参加する中で斜面での作業を安全に進めるには等々を話し合いました。
また、研修での事前情報によると1グループ2~3名のリーダーで約60名のボランティアをオーガナイズするという事だったので同じグループのリーダー達といかににうまく連携するかという事が重要になってきます。
更に初参加の受講者はサブリーダーに入る可能性が高かったので、メインのリーダーと経験や立場、考え方の違いの中でどういう役割分担をすれば、理想に近づけられるのかを考えなければいけません。
これは、実際の災害緊急支援の現場でも多くの場面で求められます。
被災地の支援活動はボランティアのみが行っているわけではなく、様々な機関の連携によって成り立っています。うまく連携する為には、自分も含めたそれぞれの役割や立ち位置を加味する必要があります。また、自分が理想とするお膳立てや準備が全てなされるているわけではありません。現実の状況下で、それぞれの立場を尊重しながら、どのようにあ取り組めばより良い活動になるのかを考え続けなければいけません。
翌日に向けて受講者の試行錯誤は続きます。