2月6日に、トルコ・シリア国境近くでマグニチュード7.8の地震が発生しました。広範囲で建物が倒壊するなど大規模な被害があり、その後も強い余震が続いています。
PBVは2月7日より緊急支援募金を開始し、2月10日からは各地のピースボートセンターが中心となって街頭募金も実施。また2月末より、PBVスタッフ2名をトルコに派遣し、緊急支援活動を開始しています。
※PBVスタッフ2名がトルコにて撮影した映像です。支援物資の仕分け・配布、炊き出しなどの様子を短くまとめています。
緊急募金(ネット₊街頭)
PBVの緊急支援募金のほか、Yahoo!ネット募金やReadyForなど各種サイトでも募金を開始しました。
また街頭募金は全国各地のピースボートセンターが中心となり実施しています。東京、横浜、名古屋、大阪、福岡などで、道行く方々やボランティアの皆さまなどからたくさんのご支援とあたたかな声援をいただいています。
写真:高田馬場駅前
スタッフ現地派遣
PBVスタッフ2名を、2月末からトルコに派遣しました。
空港から延びる幹線道路を走り被災地域に入ると、無事だった建物がある一方で、今にも崩れ落ちそうなもの、すでに崩れてしまったものなどが次々と目に飛び込んできます。地震の大きさ、そして被害の大きさを肌で感じる光景です。
約170万人が暮らしていたハタイ県を訪問。被害が甚大な地域のひとつです。住宅の約42%、インフラ設備の34%が被災し、停電世帯数はトルコ国内でも最大規模です(赤十字などの報告より)。特にハタイ県の中心都市「アンタキヤ」は、元の街並みが想像できないほど建物の損傷が激しく、街は瓦礫だらけです。
ハタイ県だけで現在30万人以上が家を失っていると推定され、多くの人々が様々な支援団体から提供されたテントで避難生活を送っています。
「暮らしていた家屋が被害を受け、住むことができない。
けれど、家財や家畜を残して自宅を離れるわけにはいかない」
そんな思いの人たちが、近隣住民と共に自宅の近くにテントを集合させて暮らしている様子は”Tent City”とも呼ばれています。
しかし、今テントを設置している場所が、必ずしも安全とは限りません。アンタキヤを含めて、各地では余震が続いていて、今は持ちこたえている建物も、いつ崩壊するともわからない状況だからです。一日も早く、安心・安全な建物への避難が課題となっています。
また、公園や学校の敷地などを利用して作られたテント村では、給水所やトイレの数も限られているため、テント生活を送る人々の衛生状態の改善も喫緊の課題です。
今回の現地調査に協力いただいているASAR Humanityのスタッフとともに訪れた現地の支援団体では、被災を免れた学校を拠点に、たくさんのボランティアたちが支援物資の仕分けと配布、炊き出しなどの活動を行っていました。
支援物資の配布と炊き出し
2月28日、PBVスタッフは、ハタイ県内の“Tent City”のひとつOvakentを訪問。衛生用品や寝袋、ソーラーランタンなどの支援物資を配布しました。寝袋とソーラーランタンは株式会社ヤマップ様よりご提供いただきました。
約7,000人が暮らすOvakent。もともとトルコに住んでいた人たちに加え、ウズベキスタンなど近隣の国から移住してきた人たちも暮らすコミュニティです。国籍やバックグランドの異なる人たちが協力しあって今回の災害を乗り越えようとしている姿がとても印象的でした。
Ovakentから車で30分ほど南下すると、Haraparasiという地域があります。このコミュニティでは毎日炊き出しが行われており、毎日異なるレシピで野菜と肉が調理され、温かいスープやパンと一緒に提供されています。
PBVは2月28日の夕食、約450食分の炊き出しを提供しました。
食事の時間になると、杖をつきながら列に並ぶおじいさんや小さい子どもを片腕で抱っこしたまま、もう片方の手で食事を受け取るお母さんなど、子どもから高齢者までが一列に並び、それぞれが譲り合ったり、協力しながら受け取りに来ていました。
【動画:現地レポはこちら】
トルコ・シリア大地震から1か月 現地調査と初動支援レポート
続く余震と復興のために。ご支援のお願い。
発災から1ヶ月が過ぎ、報道も少なくなってきています。しかし、現地ではトルコ国内外の支援団体や関係機関によって被災者の命を繋ぐ活動が続いています。
復興への道のりは長く、継続的な支援が必要です。
皆さまのご協力、どうぞよろしくお願いいたします。
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