【2020年7月豪雨】全国から届ける「震つな人吉市サロン応援プロジェクト」

昨年8月から継続して2020年7月豪雨災害の熊本支援を継続しています。
現在は、コミュニティ支援として被災した地域の公民館への備品提供の支援を中心に、地域コミュニティの再生などを行っています。
地域のリーダーである会長や班長から困りごとをお聞きし、行政や社会福祉協議会(社協)と協議したり連携団体に繋ぎながら課題解決を行っています。

 

 

 

被災して地域を離れ新たな生活を送られている方は、新型コロナウイルスにより気軽に出かけることもできなくなってしまい、孤立や体力の低下、認知症の急増などがおこっています。特に年配の方は、親族の方に外出やイベント事などへの参加を止められている方もいらっしゃいます。そんな中、感染予防をしながら続けている地域のサロン活動は貴重な集いの場になっています。

今年の2月からは、PBVも加盟している「震災がつなぐ全国ネットワーク(震つな)」と共に人吉市社会福祉協議会が平常時から実施している朝デイやデイサロンへの「応援プロジェクト」を行っています。
これは、朝デイ、デイサロンに参加される方への励ましの意味を込めた応援プロジェクトです。

 

 

全国から贈り物と応援メッセージを届ける事によりちょっとした旅行気分を味わえたり、県外から駆けつけて手伝いはできないけど「忘れてないよ!」「応援しているよ」「他の方法で支援しているからね」というメッセージを届けることで心理的サポートの意味を込めて実施しています。

人吉市が行っているデイサロンの地域は53箇所。その内、12箇所の公民館が被害を受けました。被害状況は様々で全壊した公民館、床上浸水の公民館、どこの地域も公民館の再建、地域の集まりの場をどのように整えるかをすごく悩まれていました。

また、新型コロナウイルスの影響も大きく、開催を中止する会場もありました。人吉市が実施している朝デイ、デイサロンは、65歳以上の方を対象に仲間づくりや健康増進、介護予防の事業として体操や脳トレを中心に行っているサロンです。通常だと朝デイは、10時から12時の体操。デイサロンは、10時から14時の体操や脳トレ、レクリエーションを中心にお茶や昼食を食べたりしました。
現在は、新型コロナウイルスの影響で時間短縮をしなければならず、1時間半から2時間の体操のみのスケジュールに変わりました。

 

 

 

発災当初のことをデイサロン担当者からお聞きすると「出かける回数が減り、人と会ってお話をする機会も極端に減った方も多く、認知症が進んだり運動不足になり足が弱くなった方もいます。被災地域から被災していない地域に引っ越しをし、孤立の課題も出てきました。デイサロンに参加されていた方の所に訪問に行くと『よく来てくれた』と喜んでお話してくださいます。」

他にも被害を受けた住民は、仮設住宅、みなし仮設、親戚の家など、それぞれバラバラに避難されています。公民館よりも先に民家が優先的に片付けが進んでいきます。地域で話し合いが持ちたくても場所が確保できない状況が続き、健康維持を促すデイサロンを開催するのも難しい状況だったそうです。
「被災していない地域もあったので通常通りデイサロンは行っていました。しかし、被災していた地域では、デイサロンのお話をすると『今それどころではない』といお声が多くあって情報を伺うのも難しかったです」とお聞きしました。

各地域の状況や公民館の状況をデイサロンスタッフと共に情報共有し、町内会長にお話を聞きに行くタイミングを調整したり、復旧まで時間がかかりそうな公民館に対しては、会長に公民館の今後の方向性などを伺い、連携団体と共に公民館を一部使えるようにと簡易的な復旧や清掃活動などを行いました。

 

 

こうしたやり取りの中で徐々に公民館の使用ができるようになり、デイサロンを再開できる公民館も増えてきました。各地域の会長も「コミュニティは、大切だと思いつつも当初はまだ手を付けられない状況でした。しかし、少しずつ片付けが進み、実際にデイサロンが始まって住民とも顔を合わせられるようになってとても嬉しかったです。それぞれの状況が見え把握がしやすくなりました」と話してくださいました。

デイサロンに参加し、震つなを通して全国からの応援メッセージと贈り物の説明を行う中で、
「遠くから気にかけてくれてありがたい」「まだ、気にしてくれている事が嬉しい」
「名古屋から贈り物が届いた。私も名古屋に行ったことあるわ!また行きたいわ」と嬉しい声が届きました。

他にもデイサロンスタッフが、親族に止められてデイサロンに参加できなかった方の所にもお渡しに行ってくださった時に「デイサロンに行けないけどスタッフの方がこうして来てくれたり、県外の方が応援してくれている事を受け取れて嬉しい」「お返しがしたいけど自分たちが健康でいることが一番の恩返しになるのかな」というお声をお聞きしました。

 

この県外からの贈り物を通して話題のきっかけになったり、少しでも県外のことを考え旅行気分を味わえたり「遠くからも応援しているよ!」「互いにコロナを乗り越えよう!」などメッセージを届けることで身近に感じてもらえたらと、震つなと人吉市社会福祉協議会のご協力を得ながら続けています。

今後も12月までこの支援を継続していきます。
FacebookやTwitterなどでも活動の報告させていただきます。
引き続き皆さんからのご支援とご協力をお待ちしております。

 

\現地の様子はSNSでも発信中/
Facebook
Twitter
LINE

 

◆2020年7月豪雨災害 新型コロナウイルス×被災地 緊急支援募金

2020年7月豪雨災害 新型コロナウイルス×被災地 緊急支援募金