【2020年7月豪雨 熊本支援】旧多良木高校避難所閉所へ

2020年7月豪雨で被災した熊本県球磨村の住民さんが避難をしていた村外避難所である旧多良木高校避難所は、10月31日をもって全ての住民さんを送り出し、閉所を迎えました。熊本県と球磨村、熊本YMCAから要請を受けて、支援を開始した8月16日より約2ヶ月半の間避難所支援を行ってきました。

 

  

 

戦後最大の洪水と言われる被害にあった球磨村では、村民の半分以上の方が避難し、村内にあったほとんどの指定避難所は浸水してしまったため、それぞれがバラバラになって村外での避難生活を送ってきました。避難所開設当初は約200名の住民さんと共同生活を送り、コロナ禍での初めての避難所運営支援ということもあり、いつも以上に大変でしたが、住民さんの協力も得て、一緒に感染症対策をしながら生活を行ってきました。

  

 

突然、大切な場所を奪われ、慣れない場所での大人数の避難所生活は、住民さんにとって大変な日々だったと思います。ですが、そんな日々の中で少しでも笑顔になれ、前向きになれたらいいなという想いのもとで支援活動を続けてきました。10月後半になり、徐々に仮設住宅に入居する住民さんを見送る機会が増え、「ありがとう」と言ってもらい、「さみしいな」と涙を見せる住民さんもいらっしゃいました。もしかしたら、少しはこの避難所での生活を楽しんでくれたのかなと私たちもうれしくなり、さみしくなりました。

 

 

 

住民さんと共に過ごした旧多良木高校避難所を離れ、今週にはスタッフが一度東京に帰ってきます。とても大変な災害ですが、球磨村での出会いや日々は私たちにとってもかけがえのない時間になりました。不慣れな環境の中で、快く協力をしてくださった住民さんに感謝するとともに、PBVの球磨村での活動にご支援いただいた皆さまに心よりお礼を申し上げます。本当にありがとうございました。

 

  

 

今後、球磨村が元の生活に戻るには長い年月がかかります。避難所から仮設住宅に入居することは、集団生活からそれぞれの生活を新しく築いていくことになります。プライバシーの空間が保たれいい面もありますが、また新しくお隣さんとの関係を作っていかなければなりません。今後も住民さんが平穏な生活を取り戻れるように、寄り添いながら支援を続けていきます。

 

引き続き、PBVでは、熊本県や大分県の被災地で、皆さんが集まり地域活動ができるように、地域や仮設の集会所やコミュニティスペースへの支援を継続していきます。引き続き、皆さんに被災地を見守っていただき、ご協力・ご支援いただければと思います。

写真:Social Good Photography, Inc.

 

 

2020年7月豪雨災害 新型コロナウイルス×被災地 緊急支援募金