【2020年7月豪雨 熊本支援】 避難所生活を少しでも快適にパート5

少しずつではありますが、避難所から応急仮設住宅へ入居する住民さんも出始め、徐々に避難所で生活をする人数は減ってきています。それでも、現在83名の住民さんが避難生活を続けています。

 

避難所には中学生以下の子どもたちが7人避難生活を送っています。学校へは毎日スクールバスが出ており、片道50分かけて毎日通学をしています。住民さんたちは送り迎えをするのが恒例となっており、子どもたちは恥ずかしそうにしながらも、どこかうれしそうな表情を見せてくれています。子どもたちにとって避難所生活は大人よりストレスがかかってしまいます。遊ぶ場所がなかったり、走り回ったりできず、気持ちが暗くなってしまうことが多くあります。旧多良木高校避難所では、PBVが支援に入る前からNPO法人カタリバさんが子どもたちの支援をしており、その支援をPBVとYMCAで引き継ぎ、子どもたちと接しています。打ち解けるうちに、掃除や放送などのお手伝いを一緒にしてくれるようになりました。今後も住民さんと一緒に子どもたちを見守っていきたいと思います。

 

 

 

避難所でのレクリエーションを増やそうと、「がまだすシアター」を設置することにしました。「がまだす」とは熊本の方言で「頑張る」という意味です。住民さんと一緒に剣道場に縦2m、横4mの大型スクリーンを設置し、映画鑑賞やプラネタリウム鑑賞などを行っています。窓から入り込む日差しを段ボールなどで遮り、映画館の雰囲気が出るように工夫しています。毎週水曜日に行う予定です。

 

 

 

この避難所では電子レンジが設置してあるのですが、あまり台数を置くことができす、温める時間がかかり他の方を待たせることへの配慮をしたり、温めるのがめんどくさいなどの理由から、住民さんはお弁当を受け取って冷たい状態のままで食べることが多くありました。「毎日のご飯をなるべく温かいものを届けたい!」という思いから、Aコープさんと相談し、週に3回温かいご飯を提供していただくことになりました。おかず、ご飯、お味噌汁が別の容器で届き、配膳するときに温かいものを提供できるようになりました。配膳式にすると人員や時間もかかってしまいますが、住民さんの今まで以上に喜んで食べている姿を見ると、こちらもうれしくなります。

 

 

 

今までの避難所であれば、イベント慰問を受け入れており、さまざまレクリエーションで住民さんに楽しんでもらうことができました。ですが、コロナ禍では、外から来た人を簡単に受けれ入れることができません。そこで日本大震災のときから繋がりのあるナオト・インティライミさんにお願いして、オンラインライブを開催しました!ナオトさんのことを知っている方も知らない方も、オンラインイベントにわくわくで、当日はたくさんの住民さんに集まっていただきました。ナオトさんの計らいで、自身の歌ではない歌も歌ってくださり、みなさんうちわやペンライトを持ってライブを楽しんでいました。

 

 

 

避難所では毎日同じ時間にラジオ体操第一を流しています。館内放送を使って流しているので、どこにいてもラジオ体操をすることができます。運動不足な避難所生活ですが、毎朝の体操のおかげでみなさん元気に過ごされています。ラジオ体操は日本で生まれ育った人であれば1回はやったことのある人も多いと思いますが、しっかり全部体操をするとけっこうな運動になるんですよ!

 

  

 

仮設住宅へ入居する住民さんからは「さみしいな」と言ってもらえる避難所になりました。共同生活はとても大変だったと思いますが、少しでも避難所が家だと思ってもらえて、私たちもうれしいです。仮設へ行くと、すでに入居していた住民さんもおり、「久しぶりだね」と再会を喜んでいました。元の生活に戻るにはまだ長い時間が必要ですが、住民さんに穏やかな生活が戻るまで支援を続けていきます。

 

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2020年7月豪雨災害 新型コロナウイルス×被災地 緊急支援募金

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