【オクラホマ竜巻】 活動レポート vol.2

オクラホマ巨大竜巻の被災者支援は、地元の団体やボランティアと協力しながらの活動。今回のレポートでは、ムーア市でのボランティア・コーディネートの現場をご紹介します。


ここは、地元のNPO「Serve Moore」のボランティア受付センター。PBVスタッフも運営を手伝いました。

 

「Serve Moore」は竜巻発生の直後、アメリカ全土から集まるボランティアの力で復旧・復興を目指そうと、地元の教会が立ち上げた団体。ピーク時には1日約4,000人、一ヶ月が経過した今でも週末には1,000人以上のボランティアが集まり、被災した地域の支援に当たっています。

 

受付を済ませたボランティアは、簡単な説明とオリエンテーションを受けた後、チームに振り分け、作業現場に移動します。竜巻被害では倒れた木を切って作業を行うことも頻繁にあるため、チェーンソー等の道具も必要になります。

 

12,000世帯、33,000人が竜巻被害にあったとされていますが、まだまだやるべきことは山積みです。緊急支援の段階が過ぎても、住居や施設の再建や被災者へのサポートを考えなくてはいけません。中長期の復旧・復興を話し合う会議も開催されており、PBVのスタッフも参加させてもらいました。すでに支援団体や住民が一緒なっての話し合いが始まっている姿に、近頃、防災関係者の間でよく大切だと言われる「コミュニティのレジリエンス(強靭性、回復力)」を感じました。

 

ちなみに、このオクラホマ州ですが、以前こんな日本とのつながりもあったようです。1995年に発生したオクラホマシティ連邦政府ビル爆破事件の後、被害を受けた方々の回復を祈って日本から数年に渡って約1万羽の折り鶴が届いたそう。この事件をきっかけに、「オクラホマ・スタンダード」と呼ばれる「緊急の時にはみんなで、全力で助け合おう」という精神が生まれたそうです。


日本からの折り鶴が飾られていたオクラホマシティ国立記念公演

 

この「オクラホマ・スタンダード」は、色んな場面で見られました。住む場所を失った近所の人を泊めてあげたり、宗教の違いに関わらず助け合っていたり、そして私たちのような外部からの団体にもとても親切に接してくれたり。

 

「ひとたび、ここオクラホマで困ったことがあれば、すぐにみんな家族みたいになるんだ」。

ある地元のボランティアから聞いた言葉です。オクラホマの人たちの暖かさを感じました。