現地スタッフからのメッセージと、現場報告会(明日)のお知らせ

一昨日の深夜にあったM7.4の余震の影響で、緊急作業を優先するために昨日は一日支援活動を見合わせていました。

今日はお手伝いに行けなくて、本当にごめんなさい。
今日はお手伝いに行けなくて、本当にごめんなさい。

ピースボートでは、その間、テントサイトの掃除や本部テントの整備を行っていました。今日、新しく高田馬場から現地入りする250人のボランティアスタッ フがいるため、その人員配置調整なども行いました。しかし、その間に降りだす雨。現地の作業計画は、雨ひとつで大きく左右されてしまいます。

今日は一部作業については、予定どおり行うことが決まりました。埼玉県の行田市市職員チームと合流し、道路のがれき撤去作業を行います。そのほかは実施検討中です。

明日は保育園の再開にあわせ、70人で一斉清掃を行います。また、市内中心部の路上いたるところに積み上げられた瓦礫と泥の撤去にも、50人で向かいます。瓦礫と泥の物理的存在感はもちろん、その臭いも、そこで暮らす人々の気持ちに影響しています。

震災1週間後から現地に入り、今石巻でボランティアスタッフを統括しているスタッフ、上野祥法はこう語っています。

被災地外に暮らしている人には玉石混合、多種多様な情報が入っていて、今被災地がどうなっているかの判断がつかないこともあるか と思います。今、ここにいて思うことは僕ら外の人間ができることは有限である一方で無限でもあるということです。直接の被災者ではない者には絶対的に立ち 入れない領域は依然と存在します。

しかし外の人間でしかできないことももちろん存在します。それは「被災者を笑顔にする」「元気をわける」というような抽象的なことではなく、具体的労働に よってなされます。外から入ってくるボランティアがすべての活動を被災者のニーズにあわせることは当然の大前提ですが、彼らは、外の人間には到底計り知れ ないほどの極限状態にいます。

極限状態にいる者と、そうでない者。つまり、帰る家の有無にたとえてもいいですが、絶対的に環境の違う者同士がともに働く現場において、生まれるのは美談だけではないことは少し想像すればわかると思います。そこには大なり小なり、摩擦も生まれるでしょう。

その摩擦と真摯に向き合い、ぶつかり合い、バランスをとりつつも、一方で具体的に「ごみをなくす」「泥を撤去する」「炊き出しを続ける」という結果を出し 続けることによって見えてくる世界は、外から見ているときとは隔世の感があります。こればかりは、ここにいないとわからないかもしれません。

デマや偏見、噂や雰囲気、「今」ではないあるひとときの情報などは、このスピードの中では意味をなしません。それに惑わされず、ボランティアで来る人は被 災地のために身体を動かす。その場で生活をするひとはきちんと日々を生きる。そうすることで、「なにかしなくちゃスパイラル」をうまく脱出できるのではな いか。僕はそう感じています。

…というこの意見も、ひとりのボランティアスタッフとしての僕個人の「今」の意見です。皆さん、惑わされないように気をつけてください。笑

明後日10日は、被災から1カ月目前。現地では、復興期突入への幕開けイベントを開催する予定です。ピースボートが所属する「石巻災害復興支援連絡協議 会」を中心に、各団体と共同で500人からの人員を、市役所回りをはじめとする市内中心部に投入し、瓦礫と泥の一斉撤去作業を行います。

さて、そんな現地には、まだまだたくさんの人手が必要です。

一昨日現地から戻ったスタッフは「ボランティアが何千人いてもまだ足りない!!」と話していました。

1週間の時間を作れる方は、ぜひ現地へ。それが難しいかたは、今週日曜日に行われる「緊急支援報告会」に足を運び、現地の様子をお知り合いに伝えてください。

300人収容会場をおさえた現地報告会には、まだ数十名ぶんの席があります。一人でも多くの方に。現地からの生の報告を聞いていただきたいと思っています。お時間に都合のつく方は、ぜひご参加ください。

そして、今後のピースボート「ボランティア説明会」に予約している方も、参加をご検討ください。10日(日)のこの会が「ボランティア説明会」も兼ねてい ますので、ぜひご予定前倒しでのご参加のご検討をお願いします。(※ご予約の電話の際に「●月●日の説明会に予約をしていました」とひとことお伝えくださ い。)

▼東北関東大震災緊急支援、現場報告会詳細はこちら: http://bit.ly/eXotDO
一人でも多くの方にお会いできるのをお待ちしています。