2020年12月上旬からPBVスタッフ2名が熊本県人吉市に駐在しておこなってきた、災害ボランティアセンター(災害VC)の運営支援は、122日間の活動期間を経て、4月に発展的解消を迎えました。
今年の年明けの、1月上旬から県独自の緊急事態宣言の発令に伴い、災害VCの活動自体を翌月上旬まで止めなければならなくなったこともありました。コロナ禍で作業の範囲や人手が制限された中で、地域住民の方々がかかえるニーズへの対応の手足は止めないように、人吉市社会福祉協議会や、同じく現場支援にあたってきた災害NGO結等の支援団体とともに、試行錯誤しながら活動を続けました。
こうした中で、災害VCの新型コロナ感染症対策のノウハウを充実させたり、様々な制約の下で効率的にニーズ対応を進めていくために、優先順位付けやマッチングの方法をアップデートしたりと、コロナ禍での支援実施の方法を一つひとつ現場の方々と共に築いてきた経験は、これから暫く続くコロナ禍での有事に活かしていきたいと思います。
豪雨発災から既に半年近くが過ぎていた当初には100件近くにのぼっていたニーズも、現在は20件程度に落ち着きはじめています。現在は、人吉市社会福祉協議会や他の支援団体が、継続して被災された方の生活再建や地域コミュニティの再生等を現地で行っています。(本ブログ公開時点では、先月4月末に熊本県の新型コロナ感染リスクがレベル5に引き上げられたことを受け、人吉市災害復興ボランティアセンターの活動を休止しています。)PBVも、災害復興VCの事業に関して、必要に応じてオンライン等を活用した遠隔地からのサポートを続けていきます。
また、PBVではかねてより実施している地域コミュニティ再生に向けた支援として、公民館・仮設集会所への備品提供や、被災した公民館や集会場の仮復旧を継続しています。
日々 住民さんと一緒に、個人ボランティアや災害NGO結、九州看護福祉大学の学生の方々の手を借りつつ、公民館の清掃が進んでいます。町内会の会長さんの「これで、町内での話し合いができる。ありがとう!」というお声や安心されたような表情。発災後落ち着いてから地元に戻ってきたものの、未だ近隣には戻ってくる方が少なく、寂しさを感じている住民さんが、「ボランティアさん達が来て、公民館の掃除をしてくれたり、笑い声が聞こえるのが嬉しい。ありがとう」と声を掛けてくださったこと。
住民の方々お一人おひとりとの会話に、頑張る力をもらっています。復旧前途にある今、公民館を住民の方々に使ってもらえるようになることで、地域の課題が一つひとつ解決に繋がり、皆さんの心が休まり温かくなるコミュニケーションが沢山うまれる、一押しになってほしいと願うばかりです。
引き続き、皆さまのご支援・ご協力をよろしくお願いします。