3月26日、「まび復興ボランティア団体・NPOシェアオフィス(通称:まびシェア)」の閉所式が行われました。長期的な被災地支援に民間組織が取り組むための拠点として、岡山県倉敷市真備町に約2年間開設しました。
まびシェアは、全国の企業や個人の皆さまからお預かりした寄付を活用しながら、2018年7月の西日本豪雨災害の発災直後からずっと連携してきた「災害支援ネットワークおかやま」(事務局:特定非営利活動法人 岡山NPOセンター)と「一般社団法人 ピースボート災害支援センター(PBV)」が共同で設置した施設です。
地域住民の方々が気軽に集まれる交流の場所、また災害支援に携わる人たちの情報共有の場としてこの2年間多くの方々にご活用いただきました。閉所式では、これまでの施設利用者数などの報告も行い、被災した住民の方々をはじめ、行政・自治体、企業や支援団体など多様なバックグラウンドの人達を繋ぐ機能を果たしてきたことを振り返りました。
発災から2年8か月が経つ現在、真備町では商業施設の再建や公共施設の復旧も徐々に進んでおり、住宅を再建して地域に戻ってこられる方も増えてきています。今月下旬には復興公営住宅が完成し、同月25日からは入居も始まっています。
一歩ずつ復興へと進む真備町の変化を心から喜ぶ前向きな気持ちで、まびシェアを発展的に閉所することとなりました。
新型コロナ対策を徹底しながら行った閉所式には、開所当時からまびシェアを拠り所としてくださっていた地域の方々が集まり、「2年前の開所当初のにぎわいが戻ったかのような懐かしい雰囲気ですね」と喜び合いました。
開所当初からまびシェアの運営を務めた岡山NPOセンターのスタッフは、「私自身も豪雨で被災して辛い気持ちを抱えながらも、地域の復旧・復興のために何かできないかと悩みながら日々模索をしていました。被災前までは地域の活動に関わることがありませんでしたが、まびシェアを通して地域の様々な活動を知ることが出来ました。多くの皆さんに本当に支えられてきたお陰です。まびシェアは閉所しますが、今後も真備の支援に関わっていきます」と、これまでの歳月を感慨深く思い返しながら挨拶をされていました。
新型コロナの影響に配慮し、今回PBVはオンラインからの参加となりました。3年前、西日本豪雨発災の2日後から現地に入って以来、真備町の方々をはじめ多くの関係者、沢山の災害ボランティアの皆さんに支えられながら、今回の閉所を迎えることができました。会場でもメッセージを伝えさせていただきましたが、この場をお借りして関わってくださった全ての皆さまに心からの感謝申し上げます。
3年が経つ現在も、PBVは真備町への復興支援活動を継続実施しています。自治体組織や民間支援団体の方々の協力を得ながら、被災により水没してしまった備品の提供や、防災・減災研修実施などによる地域コミュニティの再建支援を行っています。今後も、地域の見守り事業や雇用創出など、その時にフェーズやニーズにそって町の状況や住民の方々の声をしっかりと聴きながら、必要な活動を地域と共に継続していきたいと考えています。
新型コロナウイルスの影響が落ち着きましたら、ぜひ、真備町へ遊びにいらしてください。復興半ば、今の真備町を肌に感じながらこれからも皆さんと共に歩んでいきたいと思います。
◆まびシェアの協働設置団体・「岡山NPOセンター」の閉所式報告のページも是非ご覧ください。
【ご報告】まび復興ボランティア団体・NPOシェアオフィス 「まびシェア」を閉所いたしました