【熊本報告】 支援活動を振り返って [災害ボランティアセンター編]

 

■災害ボランティアセンター運営サポート

 

これまで各地の被災地支援に携わってきた経験を活かし、地元の災害ボランティアセンター設置にあたって、立ち上げやその後の運営のサポートを行いました。

熊本市社会福祉協議会が設置した、熊本市災害ボランティアセンターの南区城南・富合サテライトには、5月13日から6月26日の閉所日まで、延べ86名のスタッフ、ボランティアを派遣。また、西原村社会福祉協議会が設置した西原村災害ボランティアセンター(後に西原村復興支援災害ボランティアセンターに名称変更)へは、6月7日から10月31日まで延べ738名を派遣しました。

 

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両ボランティアセンターとも、設置の主体となっているのは地元の社会福祉協議会ですが、通常はおもに地域福祉にかかわる業務を行っており、災害支援の経験は少ないのが実情です。そこに運営のノウハウを提供することが、PBVのおもな役割になりました。

 

周知チラシを配ったり、周辺の家々を訪問しながら、被災者が今困っていること、手伝ってほしいことなどのニーズを引き出し、それらを全国から集まってくるボランティアへと繋いでいきます。同時に、作業用資機材の整理整頓やケガに対する注意喚起、オリエンテーションでの説明事項の見直をすることで、ボランティアが安全に、スムーズに活動できる環境を整えていきます。運営会議で社会福祉協議会との課題共有を図りながら、このようなさまざまな取り組みを進めていきました。

 

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成果として、双方の災害ボランティアセンターで、周辺住民の皆さんからの要望を受け、家財の運び出しや崩れたブロック塀や瓦の撤去、荷物の移動などの幅広い支援活動を展開することができました。

 

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活動を終えて、西原村災害ボランティアセンター長さんからの温かいメッセージが届きましたので紹介します。

 

 

「4月14日、16日に発生した「熊本地震」は、これまでに経験したことのない大きな災害となり、私たちの村を一変させ、夢を打ち砕く地震でありました。
 本震発生8日後に社会福祉協議会が立ち上げた「災害ボランティアセンター」には、立ち上げ当初から全国各地から災害対応の豊富な経験を持つ方々にスタッフとして支援に入っていただきました。
4月に社会福祉協議会の事務局長に就任したばかりの私には本当に心強かったです。
見ず知らずの小さな村に何でこんなに一生懸命支援してくれるのかと感謝しながらも不思議に思ったものでした。
特に6月から多くのスタッフを派遣して長期に亘り支援していただいたピースボード災害ボランティアセンターさんには、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。センター長としての決断を迫られた時なども、PBVスタッフの皆さんにしっかりサポートしてもらい助かりました。
 11月末で「災害ボランティアセンター」は閉所しましたが、まだまだ復興までには長い年月を要することだと思います。支援していただいた皆様にご恩返しできるよう、震災前よりさらに魅力ある西原村に村民のみなさんと頑張っていきたいと思います。ぜひ、元気を取りもどした西原村にまたおいでください。またお会いできる日を楽しみにしています。」

西原村災害ボランティアセンター長
西原村社会福祉協議会 事務局長 泉田 元宏 さん