【ネパール地震被害】 子どもの学び場支援のモニタリングを実施

 

「亡くした家族を思い出す時間が少なくなるから、友達に会えると心が少し楽になるんだ。」

 

そう話してくれたのは、2ヶ月ぶりに登校した時の気持ちを伝えてくれた女の子でした。彼は、地震によって家族を4人亡くし、テント生活を強いられていました。悲しくて、気持が沈んでいた時にようやく学校が再開して、友達に会えるようになりました。
先日、PBVスタッフと、現地で子どもの支援を行っているパートナー団体「CWIN (Child Workers In Nepal Concerned Centre)」と共に事業地を訪れ支援の進捗状況を確認してきました。

 

IMG_04941O3A4019

 

首都カトマンズの北部に位置するシンドゥパルチョク郡にある3つの集落では、竹で作られた仮設校舎の建設が進み、現在では21棟の仮設校舎とトイレ16基、水道15箇所の設置を終えています。

DSC05383IMG_0469IMG_0660IMG_0645

 

 

今回のプロジェクトを行うにあたり、支援を行う地域では地元の教員や保護者、地域関係者と住民会議の場を設定し丁寧に重ねてきました。仮設校舎が建っても、本設の校舎が出来るまでには、まだ2年もの時間がかかります。それまでの間、仮設校舎を必要に応じて修繕しながら、地域で維持していく必要があります。
仮設校舎を建設するにあたって、校舎を使う教員や保護者、地域の方達が主体的に関われるように心を砕いてきました。

 

教員や保護者を中心に、仮設校舎の建設場所や役割分担、建設スケジュール等を一つひとつ話し合いながら決めていきます。時には、意見が対立したり、利害関係が表面化することもあり、我慢強く合意点を探し出すことも必要になります。それでも、子ども達の学ぶ場に大人達が積極的に関わっていくための、とても重要なプロセスとなります。

 

DSC05166DSC05188

 

仮設校舎が完成したところから、ノート、鉛筆などが入った学習キットと遊び道具が入ったレクリエーションキットを各教室に配布し、本格な授業再開となりました。
1O3A3358 IMG_0845

IMG_0476 IMG_0573

 

ひとまずは仮設校舎が建ち学校は再開しましたが、今後も多くの課題が出てくることが考えられます。その都度、地域の大人たちが子ども達の学ぶ場の環境づくりに関わっていくことになるでしょう。

今回のネパールでの支援活動では、現地のパートナー団体にも恵まれ、彼らからも多くのことを学びました。ネパールに派遣されたPBVスタッフから、支援活動の経過や現場での悩み、そして今後の見通しなどを紹介する報告会を11月18日(水)に行います。

ネパールの紅茶を使ったミルクティーも提供する予定です。
暖かい会にしたいと思いますので、みなさんのご参加をお待ちしています。

 

 

「ネパール地震緊急支援活動報告会」
派遣スタッフが語るー仮設校舎建設と学習キット配布支援の現場からー

 

日時 11月18日(水)19:00~20:30
場所  ピースボートセンターとうきょう
参加費 無料 ※要予約

登壇者
報告者:奥村早苗、羽田道子(ネパール現地支援員)
聞き手:山本隆(PBV代表理事)

《登壇者プロフィール》

○奥村早苗 
宮城県石巻市での支援活動に従事した後、東京事務所に勤務。ネパール地震支援活動において本部スタッフとして携わり、この10月にはネパール現地における事業の進捗状況等の確認のため現地入り。現地の最新事情を報告する。

○羽田道子
ネパール地震支援活動の現地コーディネーター。5月からネパールに入り、現地パートナー団体と共に、建物倒壊の被害が甚大なシンドゥパルチョク郡における教育支援プロジェクトに従事。

○山本隆
PBV代表理事。兵庫県西宮市の実家も被災した阪神・淡路大震災をきっかけに、新潟、トルコ、台湾、パキスタン、スリランカなど国内外の多くの現場で災害支援を行ってきた。東日本大震災後は、災害ボランティアの人材育成にも力を入れる。

 

お問合/予約はこちらから
http://pbv.or.jp/others/20151118_nepal_hokokukai/

 

 

 

※仮設校舎の建設等と学習用品の提供のプロジェクトは、
ジャパンプラットフォーム様からの助成金とパルシステム千葉様、パルシステム埼玉様、パルシステム群馬様、パルシステム山梨様、パルシステム福島 様、パルシステム静岡様、テサテープ株式会社様、LUSH JAPAN様、真如苑様、個人の皆様のご寄付によって実施しています。