新プロジェクト始動!「わが家の災害対応ワークショップ」
震災現場でボランティアと被災者を繋ぎ、安全に活動を進める災害ボランティアリーダーの必要性を感じ、ボランテイアリーダーの為のトレーニングプログラムを開始したのが2011年の11月。
その後、リーダートレーニング以外にもボランティアの裾野を広げる「災害ボランティア入門」「災害ボランティア検定」など、災害ボランティアトレーニングを通して共助の担い手になる人たちの育成に力を入れてきました。PBVの災害支援の経験を活かしながら、共助はもちろん、地域の防災意識を高めることや自助への取り組みを後押しするようなプロジェクトを開始することになりました。
新たな取り組みを始めるにあたって、専門的なスキルを持つプロボノワーカーをマッチングしてくださるサービスグラントの支援を受けました。プロボノの専門的な視点から、PBVの強みや弱みの分析などを行いました。外部からの客観的な意見や評価が今回の取り組みを始めるきっかけとなりました。
東北の被災地では、「事前に家族との連絡方法や避難場所を決めていなかったので、何日間もかけて避難所を巡ることになった」「自宅での避難を強いられ、カセットコンロなどが無かった為に、煮炊きに困った」など、事前の対応や備えがあればもう少し事態を改善できたかもしれないという声を聞きます。
東日本大震災以降も、毎年のように日本各地では水害が発生しました。また、今後首都直下地震や南海トラフ地震など大規模災害も想定されています。国内での防災意識は高まりました。一方で、一般的な防災に関する情報は溢れているものの、それぞれの家族や自宅、地域に合わせた備えや災害対応を具体的に検討する必要があります。
例えば、
ご高齢の方が同居している家族は、どのように避難所まで避難するのでしょか?
乳幼児のいるご家庭では、離乳食を備えておく必要があります。地域によって被害想定も異なります、川が氾濫し浸水するエリア、地震後の火災が懸念されるエリアなど多様です。
「わが家の災害対応ワークショップ」では、外部支援が届けれるまでの約72時間の間で、各家庭独自の備えを検討し、災害対応力を高めていくヒントを盛り込みました。また、各家庭で話し合うべきことや備えるべきことを明らかにしていきます。実際には、小グループに分かれてワークブックを参考にしながら、3部構成で進めていきます。
・第1部 身のまわりを知る
家族の日常生活を確認し、自宅に潜んでいる危険性、地域の特徴など身のまわりを知る。
・第2部 イメージする
自分自身または家族が被災した状況を想定し、その後72時間以内に起こるであろう出来事を、「災害イメージシート」を使って具体的にイメージする。
・第3部 対応を考える
災害時に必要な基本的な対応方法や知識の情報提供を行う。また、各家庭で必要な備えや対応を考えます。ワークショップ終了後に、家に帰ってから家族で話し合うべきことを確認する。
これまでに、石巻専修大学の「復興ボランティア学」や都立高校の宿泊防災訓練の中でワークショップを実施してきました。本年度は、本プロジェクトは助成金を頂いている為、非営利団体やグループに限りワークショップ開催費用無料で講師派遣を行っています。
地域の自治会、町内会、商店会、自主防災組織、非営利団体、学校などのグループを対象に積極的に実施してまいりますので、お気軽にお問合せください。詳しくはコチラをご覧下さい。
みなさまの災害対策の一助になれば幸いです。