昨年9月から全国8地区で定期開催を行ってきた無料セミナー「災害ボランティア入門」の受講者が、開始から1年を前に1,000名を越えました。
今月24、25日には、神戸と奈良で初開催が決まったほか、西伊豆町(静岡)や山口での緊急支援には、受講修了者からも多くがボランティアに参加してくれています。
(災害ボランティア入門、山口での現地ボランティア どちらも、参加募集中です)
「災害ボランティア入門」は、ピースボートが阪神・淡路大震災や東日本大震災の被災地で行ってきた災害支援の経験をもとに、防災・減災事業として実施している「災害ボランティア・トレーニング」の一環。発災後の被害を減らし、「共助」の文化を育くむことを目的に、被災した時に自分や家族を守る方法や災害ボランティアに参加する場合の心構えや活動内容を学ぶことができる内容です。
第2部「災害ボランティアの活動」では、被災地に行く前の準備から、帰宅後にできるボランティアまでを時間軸に沿って紹介
これまでの11ヶ月間で、定期開催53回に加え、社会福祉協議会の依頼を受けた出張開催や、大学の授業・企業の社員研修として、東北の被災地で、また日本語以外での開催することで在住外国人向けにも取り組んできました。
気仙沼では、「気仙沼まちづくりセンター」からの依頼を受けて出張セミナーを実施(2013年6月)
全国からの参加者が集まるピースボートクルーズ洋上でもトレーニングを実施
セミナー終了後のアンケートから、いくつか受講者の感想をご紹介します。
「実際に起こり得る場面を想定するのでリアリティがあった」
「災害発生時のことは、普段の生活の中であまり考える時間や機会がないが、セミナーを受講することによって、普段の生活とつながっているということを改めて確認できてよかった」
「東北でのボランティア経験はあるが、短い日数の中だったので、一つの作業を行うのが精一杯だった。他の活動にどんな種類があるのか、どんな苦労があったのかなどが聞けて今後の参考になった」
「実際に災害が起きたときに、このような知識や経験を、地域内でも活かしていきたい」
「被災を受けた側として、今回の経験や体験を伝えていかなければと思っているし、伝えたいとも思えてきたが、どのように伝えて良いか分からなかった。セミナーを聞いてヒントをもらった気がする」
「東日本大震災以降、被災地で活動したくても行けなかった学生や、これから入学してくる学生に対して伝え続けていく意味も込めて、学内でもこのセミナーを展開していきたいと考えている」
「災害ボランティア入門」の受講はもちろん、ご都合のつかない方はぜひインターネット検定「災害ボランティア検定」にチャレンジしてみてください。また、より被災地の現場を知り、想像力や判断力、コミュニケーション力を身に付けたいと思っている方は、「リーダートレーニング」にもぜひ参加してください。
全国で発生する水害などに対応するには、各地に最低限の知識を持った人が増えることが大事です。また、将来の大災害への備える意味でも、減災につながる平時の人材育成が社会の大きな財産になると思っています。
継続は力なり。
引き続き、頑張っていきたいと思います。