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「災害は神様が決めることだから、私たちにはどうしようもないことなのよ」

中米の国家・エルサルバドルに暮らすご年配の女性は「災害」に関して、こう話していました。

10年ほど前、青年海外協力隊としてエルサルバドルに赴任していた現・PBVスタッフの遠藤。主なミッションは、日本が世界に誇る「BOSAI」を広めることでした。

冒頭の話は、実際に遠藤が赴任中に聞いたもの。
そして、それは残念なことに偏った意見ではありませんでした。

同じような考えを持った大人が多くいたのです。

しかし、遠藤のミッションは「BOSAI」=命を守る備えを知ってもらうこと。
ここで諦めたら、それこそ試合終了です。

そこで遠藤は考えます。

「大人たちではなく将来を担う子どもたちへと対象を変えたらいいのでは? そうすれば最終的に大人たちの意識も変わるはず!?」と、子ども向けに日本発の、楽しみながら学べる防災イベントを開催することに。

想像通り、まったく期待もされない中なんとかこぎつけた小学校での開催。
するとイベント後、遠藤の読みが的中します。

大人たちの目の色がガラッと変わり、

「次はここの学校で!」
「その次はここで!」

と、評判が評判を呼び、次々と他の学校でもやってくれの大合唱に。

結果的に計50校以上、人数にして10,000人近くの子どもたちに「BOSAI」を提供することができたのです。

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東日本大震災以降、より世界から注目を集めるようになった日本の「BOSAI」。

遠藤が災害支援に携わる、そもそものきっかけになったのも東日本大震災でした。

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当時はボランティアとして、宮城県石巻市にて家屋や避難所の清掃、漁業の復活のお手伝いなどの活動を続けていました。期間は9か月間に渡りました。

 

「活動する上で、被災者の話を聞く機会がたくさんありました。その時、彼らから『まさか自分が被災するとは思わなかった。こんなことなら備えておけばよかった』という声をたくさん耳にしたんです。そこから、僕たちの命を守る備えってなんだろう?って考えるようになったのが防災への入口でした」

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それがターニングポイントとなり、その後、ピースボートの世界一周クルーズに乗船したり、国内の支援現場の最前線で活動したり。

そんな経験から、青年海外協力隊に採用されたのです。

そして現在。

遠藤はPBVの大事な活動のひとつ「防災減災教育事業 」の研修講師を主に担当しています。

日本全国、津々浦々で主催者が希望するテーマに沿った研修を続けているのです。

遠藤はこう言います。

東日本大震災で出会った、ある語り部の声が今も自分の中心にあるんです。それは、

『被災して親も亡くなった。備えておけばよかったと後悔している。この震災は自然災害ではあるけど実際には人災の面もあるんだ。私には夢がある。それは次世代の人たちが過去の教訓を活かして、大きな災害が起こっても誰も死ななかったと誇れるようになること』という言葉です。

僕も負けないように、PBVでの活動を通じて少しでも被害が少なくなるように貢献できればと思っています。

9月1日は『防災の日』です。

備えて、備えてと何度も言われてお腹いっぱいかもしれません。が、それでもやはり言い続けたいです。「備えを」って。

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国際NGO「ピースボート」と福島県南相馬の子どもたちに保養や教育を提供するNPO「南相馬こどものつばさ」とPBVが2011年から共同で続けているプロジェクト「福島子どもプロジェクト」。今年は福島・南相馬の中学生7名が参加し、ピースボートの運営するショートクルーズに乗船して12日間の旅をしました。

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キッチンカーを活用した”全国初となる移動型無人コミュニティフリッジ”*1「FOOBOUR ‐おおまち港‐」。8月28日に佐賀県大町町にてひとり親家庭への支援を開始します。プレスリリースを出していますので、ぜひこちらからご覧ください。

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2024年1月1日に発生した、石川県能登半島地震から7ヶ月。半年を越えて、現地のニーズや支援内容も大きく変化しています。この1ヶ月の支援をまとめました。

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ピースボート災害支援センター(PBV)
メルマガ担当:多賀秀行

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