現在航行中の第73回ピースボート地球一周クルーズでは、震災の様子を伝え、世界の人々に協力を呼びかける写真展「Standing Together! Standing Stronger!!」立ち上がろうともに、そして強くをそれぞれの港で開催しています。今回は、中国からインドまでに行われた写真展の様子をお伝えします。
東日本大震災の被災地には、現在まで、世界各地から多くの国や地域の人々が支援をしてくれています。この写真展は、いま世界で注目されている震災の実状をより知ってもらい、新たな応援を得ること、そしてこれまでの協力に対して感謝の思いを日本から届けることのために各寄港地で行われることになりました。
また、募金や写真展と合わせて、世界の人々からの応援メッセージを映像に収めて持ち帰るというプロジェクトも実施中です。中国からインドまでの間に集まったメッセージは500人を越えていて、震災への関心の高さが伺えます。
まずはじめに訪れたのは中国の厦門アモイ。経済特区に指定されているため近代的なビルが立ち並んでいますが、その一方で「華僑の故郷」とも呼ばれる歴史と伝統の香のある町です。厦門では、地元の観光局と旅行会社から震災支援のために寄付金を頂きました。
また、ピースボートの代表団が副市長を訪問。副市長は、これからの良好的な日中友好関係を築くためにも、東日本大震災で犠牲となった人々の支援を行うことを約束してくれました。また、国際交流のために寄付を募り、中国の学生がピースボートに奨学生として乗船できるようにしたいとも話してくれました。一方、船内では写真展を開催。厦門海洋大学の学生さん80名ほどが訪問して、興味深く見入っていました。
南インドのコーチンでは、路上写真展をヶ所で行いました。一つ目の旧市街の公園では、パネルとイーゼルを運ぶ最中から、地元の人がどんどん声をかけてくれます。趣旨に賛同して、準備段階から多くの人が手伝ってくれることになりました。木によじ登ってバナーを掲げてくれる人もいます。一日中人が出入りしていて、たくさんのメッセージを寄せてくれました。
もう一つ、新市街では、海辺沿いの道で行いました。もともと散歩している人がたくさんいたので、展示を始めるなり人が集まってきました。このコーチンを含むケーララ州では、かつて津波で被災したことがあります。そのため、自分の事のように心配してくれる人も多く、多くのメッセージを頂きました。
「日本はいつもアジアの国々のお手本だから、ぜひ多くの人の協力で、一日も早く人々が元の生活に戻れるよう祈っています」という心のこもったコメントもありました。
世界の人々から寄せられる声の中には、日本の被害は大変なようだけれど、なかなか日本からの情報やメッセージが届かない。みなさんが行っている情報発信は大切なことですということを言ってくれる人もいます。人と人との絆を、国境を越えて結びちけていくためにピースボートでは、これからも世界各地で写真展と寄付、メッセージ集めを続けていく予定です。