完成!炊き出し支援を行う前に絶対にみるべき事例集&発表イベント

冊子完成記念!みんなの炊き出し研究所の事例発表会を開催しました!

発表会では、作成者から事例を紹介し、実際の体験談や事例集作成に関する思いなどをお伝えしました。この事例集を、多くの方々に活用してもらえますように!


 

「美味しい」、「楽しい」毎日の生活に彩りをそえる食事。
もし突然、菓子パン、おにぎり、弁当を食べ続けることになったら、何日間続けられますか?

 

 

 

 

被災地では、避難生活での「食」にまつわる課題があります

 

災害が発生した時、まずは人命を守ることが優先されます。
命を取り留めた後の避難生活の中で、健康を守り、気持ちを支えていくものの一つが「食事」です。あたたかくバランスのとれた食事と安心して会話を楽しむ場は、傷ついた心身を癒し、回復させていきます。危機に直面した人たちにこそ、大切な場面だといえます。

しかし、大規模な災害であれば避難生活が数か月にもおよびます。菓子パン、おにぎり、カップラーメンなど偏りのある食事が続くことにより、カロリー過多、栄養不足による体調不良、食欲不振などの健康被害が起こることがあります。

 

 

 

さまざまな被災地で、こんな声を耳にします。

「やっと避難所にこられて、食事があるのはありがたいんだけど…。でも、毎日、菓子パンやおにぎりの生活が2週間以上も続いて、さすがに食欲も落ちて、力が出なくなってきた」

 

「川が決壊して1階が浸水したけど、2階は無事だったから自宅で避難生活をしていました。電気、ガス、水道は止まり、1階のキッチンは被災して使いものになりません。調理することができず、炊き出しや物資の配給がどこで行われるかわからなかったので、しばらく備蓄食(アルファ化米、缶詰、インスタント食等)を食べてしのいでいました」

 

「避難生活で子どもが菓子パンやカップラーメンばかり食べていて心配です。ほかに選択肢がないので、仕方のないことなのかもしれませんが…。でも、体重も増え始めて、これからの健康状態が気がかりです」

 

「食物アレルギーがあり発作が起こると大変なので、普段からどんな食材が使われているか気にかけています。何が使われているか分からない炊き出しや物資で配布された食事は、ほとんど食べられなかったです」

 

被災地で繰り返される課題はあるものの、その実態が見えない現状もあり、なかなか対応が進まないのも事実です。

 

 

 

 

冊子完成記念!みんなの炊き出し研究所の事例発表会

PBVが実際に被災地で炊き出しなどの食事支援を行う中で、被災者の声から様々な課題が見えてきました。そこで災害時に実施される「炊き出し」に関わる認知の向上や支援者の増加、ノウハウの共有を目的として、パルシステム生活協同組合連合会、真如苑救援ボランティア(SeRV)、ピースボート災害支援センター(PBV)を中心に、被災地の食について考える「みんなの炊き出し研究所」を立ち上げました。災害時に課題となる避難生活での「食」の改善を行い、被災者一人ひとりに配慮した「安心」で「温かい」食事を提供することを目指して活動を行っています。

 

  

 

 

まずは、これまで実際に被災地で直面した具体的な事例を取り上げ、被災地で起こる課題と支援(解決策など)のエピソードを事例集として冊子にまとめました。

 

『災害時の炊き出しに関わる 課題・解決事例集 ~災害時の避難生活の 「食」にまつわる課題 36事例~』

 

事例集の完成にあたり多くの方々に活用してもらえるよう事例発表会を行いました!会では、作成者から事例を紹介し、実際の体験談や事例集作成に関する思いなどをお伝えします。

 冊子完成記念!みんなの炊き出し研究所の事例発表会(ページ上部の動画へ飛びます)