【緊急】モーリシャス重油流出被害 緊急支援募金

7月25日、日本企業が所有・運航する貨物船「わかしお」がインド洋に浮かぶモーリシャス島の南東部ポワント・デニ(Pointe d’Esny)沖で座礁しました。この座礁事故によって8月6日に船外への燃料の流出が始まり、1,000トンの油がサンゴの海に流れ出し、海洋・海岸線が重油で汚染され、モーリシャス政府は「環境非常事態宣言」を発令しました。

 

 

 

今回の事故による生態系への影響は数十年に及ぶという推測も出されており、環境回復には長期的な支援が必要とされています。モーリシャス本島だけでなく、ポワント・デニ対岸にある希少種・固有種の生息地であるエグレット島にも汚染は広がっており、多くの動植物が生存の危機に晒されています。また、モーリシャスの主要産業である観光業や漁業に被害が出ているほか、重油の漂着した地域では、流出油から発生するガスによる住民への健康被害も懸念されています。新型コロナの染拡大による観光収入の減少により経済的な打撃を受けていた中で起き今回の事故は、モーリシャスの人々の暮らしに甚大な被害を与えています。

 

ピースボート災害支援センター(PBV)では、今回の船舶座礁・重油流出事故を受け、モーリシャスの貴重な自然環境の回復を支援するため、「モーリシャス重油流出被害 緊急支援募金」を立ち上げました。寄付金は、現地NGOのモーリシャス野生生物基金(Mauritius Wildlife Foundation)など、現地で環境保護に努めている団体の活動にあてられます。

皆さまのあたたかいご寄付、ご協力をお願いいたします。支援先であるモーリシャス野生生物基金の活動については、PBVのホームページFacebookTwitter等でもお知らせしていきます。

 

 

◆モーリシャスについて

モーリシャスは東京都とほぼ同じ面積を持つ小さな島国で、約130万人の人々が暮らしています。モーリシャスは「インド洋の貴婦人」とも呼ばれ、世界屈指のビーチリゾートとして知られています。また、今回の座礁事故が発生したモーリシャス島の南東部は、湿地保全を定めたラムサール条約の保護地区2カ所を含むとりわけ自然の豊かな地域で、鳥類や爬虫類、サンゴ礁、マングローブ林など豊かな動植物種が見られるエコツアーの人気スポットでもあります。PBVの関連団体である国際NGOピースボートでは、2013年以来たびたびモーリシャスの首都であるポートルイスに寄港し、地域の人々との交流プログラムや観光ツアーを通じてモーリシャスの豊かな自然、環境保全への取組みへの理解を深めてきました。

重油流出事故の直後から、地元のボランティアの人々は髪の毛やサトウキビの皮を集めて作ったオイルフェンスによる油の回収作業に奔走したほか、現地政府、国際機関、フランスや日本、インド、中国等から派遣された専門家と現地NGOが協力しながら環境回復への懸命な努力を続けています。

 
 
 
◆支援先について

モーリシャス野生生物基金(MWF)は、環境保全活動やエコツアー、環境教育を実施しているNGOです。MWFはエグレット島(Ile aux Aigrettes)において、モーリシャスベニノジコ、モモイロバト、ギュンターヒルヤモリ、アルダブラゾウガメなど、モーリシャスの固有種や希少種、モーリシャス本島では絶滅してしまった動植物の保護活動を実施してきました。今回の事故では、重油流出が確認された初日からエコツアー用のボートを使って重油の吸い出し作業、重油が吸着したオイルフェンスの回収、汚染調査、エグレット島の希少生物の移送など多岐にわたる活動を展開しています。

皆さまからお預かりしたご寄付は、MWFなど現地で環境保護活動団体が実施する汚染地域の中・長期的な環境回復や生物多様性の保護、人々の暮らしの支援などに役立てられます。

 
 

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モーリシャス重油流出被害 緊急支援募金
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