【関東・東北豪雨災害】 豪雨水害から1ヶ月、ボランティアインタビュー

 

大雨の影響によって大規模な浸水被害発生した「関東・東北豪雨災害」から1ヶ月が経とうとしています。今回は、友人と茨城県常総市に日帰りのボランティアに参加した松村真澄さんに、被災地の様子やボランティア活動の様子を伺いました。

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Q : なぜボランティア活動に参加してみようと思い立ったのですか?

 

普段は、群馬に暮らしています。茨城県は車で行けて比較的近いので、友人達と一緒にボランティアに参加しようと思いました。何人かの友人に声をかけて、都合のついた一人と参加しました。あとは、PBVのボランティアでは、作業の装備を貸し出していて、当日昼食の準備をするのと作業できる服装で行けば良かったので、それも助かりました。

Q : 被災した地域は、どのような印象でしたか?

 

私が訪れた地域は、常総市の南部に位置する水海道地域でした。北部の方は堤防が決壊した場所から近く、土砂による被害が大きいようですが、南部の水海道地域は土砂による被害は少ないそうです。それでも浸水した家屋が沢山ありました。道路などはある程度綺麗になっていて、しっかり見ないと水害にあったか分からないという印象でした。よく見ると、水が上がってきた跡が薄っすら建物などに残っているのが分かりました。

 

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Q : どのような所で、ボランティア活動をしたのですか?

 

8時30分の常総市災害ボランティアセンターに集合して、オリエンテーションを受けました。作業する場所はすでに決まっていて、センターでボランティア登録し、装備などを受け取り準備万端で現場に向かいました。作業場所となったのは、茨城NPOセンターコモンズの事務所の近くでした。コモンズでは、外国語の表示やチラシもあり、外国の方への対応も積極的に行っている様子でした。

 

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ボランティア作業を行ったのは、フィリピンから来た方のお宅でした。家主のお父さんは8年前に日本に来て働いていて、5歳になる小さな息子さんもいました。浸水してしまったのは、新築してから7ヶ月の綺麗な一軒家でした。お父さんからお話を伺うと、家が建つ1ヶ月前に病気にかかってしまい給与が減ってしまって、家のローンと子どもの養育費などもあり、ひどく落ち込んでいた時期に、さらに災害に見舞われてしまいました。

 

あまり日本語も上手に出来なかったので、避難所に行く事もためらいました。言葉が分からない中で、本当にどうしたらいいのか分からず途方にくれていました。そのまま浸水した家に暮らしていましたが、衛生的に悪いことは感じていたので、子どもは2階で遊んだり生活させるようにしてたそうです。

 

ひとまず、濡れてしまった畳や家財を少しずつ片付けて、家を建ててくれた大工さんに来てもらいましたが、綺麗にして修繕するには170万以上の費用がかかると言われてしまいました。銀行にお金を借りようと思ったのですが、低賃金ために借り入れも出来ませんでした。

そんな状態の時に、コモンズの方がヒヤリングにやってきました。浸水してしまった床下も見てもらい、カビが生えるために衛生的に悪く、家自体にも良くないことを教えてもらいました。ボランティアにお手伝いしてもらえることも初めて知りました。
丁寧に話を聞いてくれて、やっと少し前向きになれた瞬間だったとお話していました。

 

 

Q : 具体的には、どのような作業をしたのですか?

 

浸水した床下の断熱材が水を吸ってしまいカビが生えてしまっていたので、それを全部取り除く作業をしました。ボランティアは6人のチームで、初めて参加する方もいたいのですが、他の地域で災害支援経験のあるボランティアリーダーが的確に指示を出してくれました。

 

新築の家だったので、構造的に床板を剥がすことは難しく、小さな出入り口から床下に潜って、はいつくばって作業を進めていきました。床下の空気の環境があまり良くなかったでの、5分交替で断熱材を剥がし、外に出すという流れ作業を続けました。あとは、1cmほど水が残っていたので、布などで吸い取る作業も行いました。9時から作業を始めて、15時には一通りの作業を終えることができました。
お父さんは、ボランティアメンバーの中に広島の土砂災害の被災者も来ていて、他の被災者の状況を教えてもらえたことも良かったと仰っていました。「自分の家の復旧にはまだ長い時間がかかるけれど、前を向けるようになりました」と仰っていたが印象的でした。

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Q : 最後に、ボランティアに参加した感想を聞かせてください。

やっぱり、情報の届きにくい外国人世帯や若い担い手のいない高齢者世帯は、特に大変だと感じました。そこに、少しでもボランティアが訪れて手伝う必要性はありますね。

改めてテレビだけではなくて、現地に行ってみることが大切だと思いました。現地に行ったからこそ、状況を周りの友人に伝えられるし、自分自身の想像力を豊かにしてくれました。
今回は、たまたまお隣の県での災害でしたが、本当に自分の住んでいる地域でもいつ災害が起こるか分からないと感じています。家に帰ってから、改めて防災グッズのチェックをしていまいました。
今回のボランティア活動は自分自身の経験としても凄く良かったです。
また、来週1日みつけて常総市に行ってみたいと思います。
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引き続き、常総市での短期間の「日帰りボランティア」と5日以上参加の「長期活動ボランティア」を募集しています。
※活動期間は現地災害ボランティアセンターとの協議により決定します。現地状況によりボランティア募集が早期終了する可能性があります。

 

 

■2015関東・東北豪雨災害 緊急支援ボランティア募集
詳しくは、こちら http://pbv.or.jp/volunteer/201509_suigai/