なんとしても川開き祭りの開催前に──「石巻発展の父」川村孫兵衛さんのお墓清掃

みなさん、こんにちは!!
お久しぶりの現地レポートです。ご無沙汰してしまいすみませんm(. .)m

こちら石巻は先日の台風の影響か、これまでとはうって変わって涼しい(ときに寒いくらいの)日が続いています。観測史上最大と言われていた台風マーゴンさんは、幸いにも被災地に直撃はせず逸れていってくれましたが、ボランティア受け入れの真っ只中だったピースボートでは台風の影響による強風などを想定して、石巻専修大学にあるテントサイトの撤収や日々の作業における避難経路の確認など、通常よりもドタバタしていました。

さてさて、今日は7月23日。気づけば「石巻川開き祭り」まで残すところおよそ1週間。ピースボートを含む、各ボランティア団体ではブース出展やステージでの催しものの調整など加速度的に忙しさが増している今日この頃です。

本日お届けするレポートは「石巻川開き祭り」発祥に由来する人物「川村孫兵衛」さんのお墓清掃の様子をお届けします。

川村孫兵衛(かわむらまごべえ,1575~1648)さんは、ここ石巻を象徴する、旧北上川の河口整備や石巻港の開港などの「治水事業」を行った職人で、彼が成し遂げた数々の偉業によって今日の石巻があると言っても過言ではなく「石巻発展の父」と称えられている方。
川開き祭りは、そんな彼の偉業を称えるために始められたお祭り。

僕らボランティアがこの川開き祭りに携わることが決まったころ、孫兵衛さんの子孫の方から相談を持ちかけられました。
聞けば、今回の津波により市内沿岸部にほど近くに建つ孫兵衛さんのお墓(正確には一族の墓所)も被災し、墓石は流され泥や瓦礫も入り込んでしまっている状態とのこと。
震災の影響で様々な意見がある中、川開き祭りを行うと決定したけれど、その由来となった人物のお墓がこんな状態ではあまりにも忍びないということで、共に活動を行うボランティア団体と協力して、なんとか川開き祭りまでにお墓の泥出しと清掃を行うことを決定しました。

現場に伺うと、

墓石はなぎ倒され、その上に入り込んだ泥が積もり瓦礫と共に埋まってしまっています。そして雑草も生え放題。これでは確かに気持ちよく川開き祭りを迎えることなんてとても出来ないと実感し、早速日程を決めて作業に入ります。

結構な広さがあるためたくさんの人員を投入して進めますが、さすがにお墓とあってよそ者の僕らが勝手に判断をしていくこともできません。このお墓を管理されている方々や、孫兵衛さんのご子孫の方にも同席していただき、相談をしながら作業を進めます。

このあたりの沿岸部は工場が多いということもあり、鉄筋などの瓦礫が比較的多く入り込んでいて、作業はなかなか難航。そして、 墓石を踏んだりするなど、失礼のないよう慎重に作業を進めます。


埋まっている鉄筋もせーの!!で引っこ抜きます

数日間作業をして、今はこんな感じになっています。
人の手で出来るところはある程度完了に近いところまでは進められたかな?

今回の清掃で集められた瓦礫や泥は、こーんなにたくさん!!それぞれ仕分けされて仮置きされています。今度はこれをダンプでどんどん運んでいきます。


この数日間、孫兵衛さんのお墓清掃に入り、泥や瓦礫の撤去などはある程度終わりが見えてきましたが、なぎ倒されてしまった墓石などの修復は素人では出来ないため、未だ倒れてしまったまま。心情としては、墓石も立て直してすっかりきれいになるまでやり遂げたいのですが、素人の手ではやっぱり限界があります。この先は、管理されている方々とも相談しながら出来ることを進めて、なんとか川開き祭りまでにはきれいにしたいと思っています。

きれいになったお墓、またこの場で報告したいと思いますので、楽しみにしていてくださいね!!