船旅を活用したキッカケ作り

 

PBVでは、国際交流の船旅をコーディネートしているNGOピースボートの協力を得て、船上での災害ボランティア育成や防災教育、東北を伝える取り組みを実施しています。ピースボートクルーズは、年に3回の「地球一周の船旅」と年に1回の日韓共催「PEACE & GREEN BOAT」が行われ、各クルーズには約1000名の参加者が乗船していきます。

 

今回は、NGOピースボートと韓国のNPO「環境財団」が共同でコーディネートする「PEACE & GREEN BOAT 2014」に参加してきました。「PEACE & GREEN BOAT」は、平和で持続可能なアジアの未来を目指して日本と韓国からそれぞれほぼ同数の参加者がひとつの船で東アジア各国を巡ります。

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それぞれの地域から参加した皆さんは、片言の韓国語や日本語、または英語を使ってコミュニケーションを取っていました。

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船には、水先案内人と呼ばれる各界の専門家が乗船しており、大学教員やジャーナリスト、ミュージシャンなどによる船内企画が行われました。韓国ではセオウル号などの事故を受けて、人災や安全対策に関する関心がとても高まっているそうです。一方で、日本では東日本大震災以降の復興状況や未だに解決されない福島原発事故に関する話がありました。

 

 

東北の現状を伝えて頂くために、国際支援団体であるアメリケアーズ日本代表のラモナ・バイマさんが水先案内人として乗船しました。アメリケアーズは、世界各地で起こる災害や人道危機に対して、支援活動を展開しています。現在も、西アフリカで発生しているエボラ出血熱危機に対して、現地へ医療品の提供を行っています。

 

東日本大震災では、アメリケアーズのスタッフが発災後の早い段階で東北へ入り現在に至るまでに、100以上の国際NGOや地域NPOに助成金を提供してきました。PBVでもアメリケアーズの協力を得て、炊き出しや畑づくり、仮設住宅入居者への情報紙「仮設きずな新聞」配布のプロジェクトを実現する事ができました。

 

地元に関わる人達と協働しながら地域に根ざした支援活動を展開してきた、ラモナさんから「復興とは何か? -国際支援団体からの視点-」と題して講座を行いました。

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東北の沿岸地域では、堤防の建設、土地の土盛り、高台移転などが進められいています。巨額の予算が付き、計画された「目に見える復興」は、進みつつあります。一方で、「目に見える復興」だけではなく、「目に見えづらい」繋がりや地域づくりが重要ではないかと問題提起がありました。

 

 

他にも、船内では「災害ボランティア入門」や「わが家の災害対応ワークショップ」も行いました。

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各クルーズの船内で、災害ボランティアトレーニングや東北の紹介をする事によって、帰国後に具体的なアクションとして国内の災害ボランティアや東北に関わる参加者も多くいます。今後も小さなキッカケから、次に繋がる場を大切にしていきます。

[写真:片岡和志]