無事に船に合流した子どもたち。初めての洋上生活が始まります。
さぁ、元気に今日もスタート!と思いきや・・・
きました。船酔い・・・
どよーんとした雰囲気で初日がスタートしたのですが
さすが?子どもたち!若い!
あれよあれよと時間が経つにつれ
「お腹すいたー。」「なんかもう慣れてきたー。」と見事に全員復活!
これにはスタッフも一同たまげます。
すでに一部の子どもたちは、朝のホームルームにて
「今日は何をしようか?」と楽しげに会話を繰り広げます。
そんな朝のホームルームにスペシャルゲストとして足を運んでくださったのが
水先案内人(ピースボートの船には様々な分野のスペシャリストが乗船してくださり、講座やイベントを行ってくれます。船内ではそのような方々を水先案内人とよびます。)の
古今亭菊千代師匠。女性で初めての真打ちになられた落語家です。
今回はスペシャルに「なぜ落語家になろうと思ったのか?」師匠のこれまでの経緯を話していただきました。
「当時、職業においては女性と男性に大きな隔たりがあったこと」
「この職業について本当によかったということ」
一つ一つの話が子どもたちの目を輝かさせていきます。
さらにはちょっとした小話もご披露していただきました。
これには子どもたちも大爆笑!
子どもたちの夢の選択肢を広げてくださった師匠に感謝。
お礼に南相馬のプレゼントをご贈呈。
本当にありがとうございます。
ホームルームのあとは自由時間。
あれだけ「気分わるーい」と言っていたにも関わらず、フリースペースの片隅でお菓子パーティーを興じる子どもたち。
うーん、後生恐るべし。
さらにさらに、こちらはお昼前。
「今日は何を食べようかなー」「どこのレストランに行こうかなー」とこれまた食事の話に盛り上がります。
それだけ食欲があれば、絶対大丈夫ですね。
ほっと胸をなでおろしました。
午後からは水先案内人、ヒバクシャの橋爪文さんのお話を聞かさせていただきました。
当時14歳の橋爪さんは、広島、原爆投下地点から約1.5kmのところで被爆しました。
戦争を体験したことのない世代がどんどんと増えていく昨今、
自身の被爆体験を語り部として後世につなげていっているお方です。
原爆投下直後の話。その後数日間の極限状態の話。
最中における人と人との助け合いの話。
すべての話がとても現実的で、教科書の文面からは想像しがたいイメージが
次々とあたまの中で湧き上がります。
それだけに話しを聞く子どもたちの顔も真剣そのもの。
「私は極限状態の中で一人の少年に助けられた。その時に本当に人間の素晴らしさを感じた。その信念を持って今も生きている」
「将来、絶対に戦争があってはいけないと思う。それゆえに思い出すのは辛いけれども、こうやって語り継いでいるのです」
「みんなも一人で旅に出て、一人で考えて、人生のうち一度は日本を外から見てください」
とてつもなく大きく心に響くメッセージを子どもたちに与えてくれました。
同じく心より感謝です。
さて、橋爪さんのお話の後はYMCAからの乗船者と交流です。
まずはとってもユニークなダンスでアイスブレーキング。
おそらくほとんどの子どもたちが普段使わない英語にチャレンジ!
なんとか自分のことをゲストに伝えようと一生懸命頑張ります。
打ち解けた後はみんなでズラーッと手を並べて
これもあんまり日本では体験したことのないゲームを楽しみます。
最初はただの交流かな?と思っていた子どもたちも多いのでは。
ここからがいよいよワークショップの本題です。
「自分が思うリーダーシップの人のイメージを3つあげてみてよ!」と言われるがまま
頭をひねって考えます。
「協調性のとれる人」「人の話をしっかり聞く人」「優しい人」「チームワークをうまくとれる人」
たくさん出てきます。
続いて、何故かボールを早く渡して最後の人に運ぶゲームが始まります。
タイムをはかり、「もっと早くボールをまわすためには?」とみんなで試行錯誤。
「いや、こっちの方が早いでしょ」「そうじゃくてこうだよ」
様々な意見が飛び交い、最終的なボール運びの形にセットアップ。
よーいどんの掛け声でボールをまわすと、結果、一番早いタイムを出すことに成功。
気づけば、それを成すための打ち合わせ時に、さきほど自分たちがあげたリーダーシップ論をたくさん利用していることに気づきます。
まさに気づきのワークショップ。
これは折り紙を使って、自分の意思をきちんと伝えられるか否かのワークショップ。
あまり学校では体験できない多くのワークショップに
子どもたちの笑顔を増してきます。
特に今日はそのことがメキメキと顕著にあらわれていた日だったのではないでしょうか。
ワークショップ終了後、南相馬のお土産をプレゼント。
子どもたちも勇気をふりしぼって、得意な?英語で感謝の気持ちを伝えます。
なによりもまずは伝えよう!とする気持ちが一番大切ですから。
むしろそのことが一番分かったのは子どもたちなのではないでしょうか。
再び夕食までの自由時間。
子どもたちはすぐにどっかに行っちゃいます。笑
それだけ元気ですし、やりたいことがたくさんあるのでしょう。
後ろ姿を追いかけてたどり着いた先はジム。
男子が素敵な汗を流しています。
さーて、お待ちかねの夕食タイム。決して食べてばっかりではないですよ。
子どもたちの幸せな顔が溢れる瞬間がたまたま多いだけなのです。
ちなみに。。。
こちらはフォークとナイフの大特訓。
ここにもまた学びあり。
そして一日の締めに夜のホームルーム。
本日の振り返りと明日の予定をみんなでシェアします。
実はここでもスペシャルゲスト。
ブラジルユース(日系ブラジル人)の方々が
これも何かの縁、一緒に乗船しているのであれば、仲良くなりましょう!と駆けつけてくれました。
ラテンのノリに子どもたちも思わずにっこり!
初めてのポルトガル語に挑戦です。
加え、初めて聞く日系ブラジル人という言葉やその経緯を学びました。
最後は記念写真をぱしゃり!
今日は本当にたくさんの出会いがあり、多くのことを知り、かけがえのない仲間が増えました!これからの船旅がより一層楽しみです。