【新宿】 英語・ビルマ語での「災害ボランティア入門」を実施しました!

3月3日、PBVが東京事務局を置く新宿区戸塚地区で、「東京・新宿で働く、暮らす外国人のための『災害ボランティア入門』トレーニング」を実施。高田馬場を含む戸塚地区に多く暮らすビルマ人住民をはじめ、6ヶ国からの12名の参加者が受講してくれました。

 

今回のトレーニングは、認定NPO法人難民支援協会(以下、JAR)との共催。お互い新宿に事務所を置くNGOですが、東日本大震災ではどちらも積極的に被災地支援を行ってきました。さらにユニークな共通点として挙げられるのが、外国人ボランティアと一緒に災害支援活動を進めてきたことでしょう。


JARは、災害が起こったときの対応方法についてまとめた独自の「災害ハンドブック」を作成。やさしい日本語、英語、ビルマ語、トルコ語、アムハラ語などに翻訳されています。

 

日本に逃れてきた難民の定住手続きサポートなどを行うJARは、東日本大震災を受けて東北へのボランティア派遣を開始。岩手県陸前高田などでは、2011年だけで延べ2,800名以上(日別総活動人数)の活動をコーディネート、その中には200名以上の難民も活動に参加しているとのこと。

JARの活動を紹介をする事務局長の石川さん。

 

PBVは、これまでもご報告してきた通り、英語スピーカーと英日のバイリンガル・ボランティアのグループも、宮城県石巻市・女川町での活動に参加しています。これまでに参加したインターナショナル・ボランティアは、56の国と地域からに上り、日別の総活動人数は3,500名を越えます。


今回のトレーニングにも、過去のインターナショナル・ボランティア経験者が多く参加してくれました。

 

日本語の読み書きが苦手な外国人は、緊急時の情報格差から「災害弱者」と言われてしまいます。けれど、彼ら全員を「災害弱者=災害時要援護者」と考えた場合、人口の約1割が外国人という新宿区では、障害がある、一人暮らしの高齢者、乳幼児や妊産婦などの災害時要援護者の対象者とプラスされて、実に4人に1人の7万人以上が「災害時要援護者=支援される側」となります。

※上記は、「夜間人口=住民登録ベース」の計算で、現在新宿区への「災害時要援護者」申請済み人数は2千人強。

 

もちろん課題はありますが、日本で働く・暮らす外国人は、言語面での情報格差を埋めることができれば「支援する側」として助けてくれる存在でもあることは、JARとPBVの経験と実績からも想像していただけると思います。つまり、多言語情報の発信方法さえ改善できれば、「支援される被災者」を減らして「支援できる味方」を増やすことにつながります。


写真は、同時通訳でトレーニングを受けるビルマ人参加者。こういった通訳の手配やイベントのチラシやメールを複数言語で発信することは、はじめは時間がかかりますが、「慣れること」が一番の近道です。

 



この日の内容は、日本語バージョンを少しアレンジ。例えば「119番」の緊急電話。同一番号で、救急・消防ふたつの目的があることも、日本では常識でも世界では常識ではないかもしれませんね。

 


文化や風習の違いから、同じ言葉でもイメージするものが違うこともあります。ボランティアに必要な道具類も、できる限り実物を飾ったり、写真で紹介したりと工夫しました。

 


ワークショップでは、首都直下地震が起こったとき、またそれに備えるためにできることを、「減災サイクル」を参考にディスカッションしてもらいました。

 

 

日本語文化圏以外の人を対象とした「災害ボランティア入門」は今回が初めてでしたが、「“防災グッズ”という存在も知らなかったし、どこで買えるのかも分からなかった。今度、買い物に行ってみるつもり」や「とても役立った。来ない方がいいけど、次に災害が来たらボランティアの知識を活かしたい」などの感想をもらうことができました。

 

日本では、少子高齢化の問題が深刻です。阪神・淡路大震災や東日本大震災のときのように「若者よ!いざボランティアへ」と叫んでも、残念ながらその若者の人数そのものが足りない日が来るでしょう。災害ボランティアは、被災地では必ず役立ちます。ただ、そのマンパワー確保のためにも、多言語かつ多国籍での体制を想定すべきタイミングに来ているんだろうと思います。