国籍を超えて活動!!インターナショナル・ボランティアチームの報告

3月21日から30日にかけての9日間、そして4月15日から23日までの8間、2度にわたり宮城県石巻のボランティアに参加した「かんぺー・しいの」さんの報告を、ご本人の許可を得て転載します。

ボランティアの仕事については、先日の記事でも紹介したとおりですが、今回はとくに1人の「バイリンガル・リーダー」ボランティアにフォーカスして紹介しようという試みです。

3月21日から30日にかけての第1回目の活動に引き続き、4月15日から23日まで再び宮城県石巻市での災害救援ボランティアの活動に参加してきました。

今回は、ピースボートによる大規模ボランティア派遣に参加した外国人チームを取りまとめる役。私の担当したチームは、オーストラリア人4人、イギリス人2 人、カナダ人1人、そして石巻で加わったフランス人の合計8人。女性4人男性4人。皆それぞれ日本で仕事をしている人たちです(一人は、2月から半年の予 定で親戚を訪ねて来たイギリス(スコットランド)の19歳の女性)。もう一つのチームには、今回の救援作業のためにカナダやベルギー、ノルウェーから駆け つけた人も加わっていました。

私たちのチームの(他の外国人チームも)現地での活動は基本的にひたすら泥出し&がれきの撤去でした。

<泥出し&がれきの撤去>

石巻市の中心にある商店街は、今回の津波で高さ2メートル近くまで浸水。家財や店の棚、商品などが泥まみれで床や通路に散乱し、その床には真っ黒なヘドロ がたまっています。ピースボートと地元の方々との話し合いで、この商店街を少しでも早くその一部でも復興させることで、地元の人たちが生活と希望を取り戻 すきっかけになって欲しい、ということになり、この地域に集中的に清掃ボランティアのチームが入っているのです。私たち外国人部隊も、そのお手伝いをさせ ていただきました。

清掃前
清掃前
清掃後!
清掃後!!

<成果が目に見える!!>

体力的にはかなりきつく、しかも危険を伴う気の抜けない作業でしたが、お店や家から泥とがれきを運び出し、川からポリタンクに汲んで来た水で床の汚れを流 していくと、作業前と後とで様子が見違えるようになるのが分かります。そして、家主さんが心から喜んでお礼を言って下さるのです。働いているのが外国人と いうことも、家主さんや地域の方に特別な印象を残したようです。日本人ボランティアでも、現地には縁もゆかりも無い人が多いのですが、外国人となればなお さらです。彼らの献身的な働きには私自身本当に心を動かされました。

一軒のお宅では「作業の後に寄って下さい」と言われて行ってみると、きれいになったお部屋でお茶とお菓子を振舞って下さいました。

<働き者のチームメンバー達>

印象に残ったことがいくつかありました。まず第一は、とにかくチームメンバーが働く働く。皆、シャベルの手を止めずにどんどんとヘドロをドノウ袋に詰め、 その重たいドノウ袋をどんどん運び出してくれるし、がれきやゴミもどんどん撤去。リーダーとして皆の健康や安全にも気を付けなくてはならないので、休みを しっかり取ろうとしたのですが、その時間も惜しいという感じで動くのです。20代から30代の彼らに混ざって一人だけ40後半の私には、ちょっときつかっ たです。

深夜、雪の重みでテントが潰れたこともありました
深夜、雪の重みでテントが潰れたこともありました

<雪のベースキャンプ>

活動地である石巻。3月の活動時よりは、少し温かくなっていたとは言え、まだまだ夜は寒かった!!そして3日目の夜は湿ったドカ雪。ボランティア達が寝 泊りのために自分で張ったたくさんのテントが押しつぶされてしまいました。(その夜だけは大学の教室が開放され、一部のボランティアはそちらで寝まし た。)

埼玉県小川町で農業を営むかんぺー・しいのさんは、満開の桜とご自分の農地を確認しに一度戻り、今回再び石巻へと赴きました
埼玉県小川町で農業を営むかんぺー・しいのさんは、満開の桜とご自分の農地を確認しに一度戻り、今回再び石巻へと赴きました

「チームのみんな、ありがとう!!救援活動中の素晴らしいチームプレーと、移動中や食事などでの楽しいやり取りのおかげで、やる気を保つことができたし、しっかりと成果を残せました。これからも是非つながっていきたいです。

被災地では、被災者による自助努力やコミュニティの互助がとても大切であることは言うまでもありませんが、今回私たちが行った泥出しのような多くの活動 は、ボランティアによる支援無しではとても行うことはできません。救援から復興へと、ボランティアの活動はこれからも長期で必要とされます。

現地に行く支援だけでなく、被災者や被災地域への経済的な支援をすることも大切ですし、現地に行くことのできる人を後方支援することもできるでしょう。何 と言っても、被災地の人たちのことを忘れないようにすることがとても大事。そのためにも、是非自分で、又は仲間の中から現地へのボランティアに行けるよう に調整してみて下さい。」

以上、かんぺー・しいのさんのブログより一部転載させていただきました。
彼の第1回支援活動の報告など、全文はこちらでどうぞ。

ピースボートでは、インターナショナル・ボランティアをまだまだ募集しています。
ゴールデンウィーク後も、現地では民間ボランティアを必要としています。

関心を持ってくださった方は、ぜひ一度説明会にお越しください。